この山の山頂にヤマラッキョウが群生しているというのはRさんに聞いていた。
ヤマラッキョウは去年までどういうわけか見たことがなかったのに、今年は行く先々で必ず見かける。岡山の鯉が窪湿原を皮切りに竜王山でもその麓でも見かけた。だけど、デジカメの充電切れなどで、納得のいく画像が撮れてなかったけど、今日はようやく思い切り撮れそうだ。
ヤマラッキョウのすぐそばに、赤い実が・・。
これもRさんに教わる。マユミの実なのだそうだ。ニシキギの実とは全然違うので、これはわかりやすい。葉も全然違う。後でもっと綺麗なのを見たんだけど、画像がピンぼけなので、こちらのほうがましかな?
山頂付近の茂みには他にも今まで見たことのない淡いオレンジの実。これもRさんがツルウメモドキだと教えてくれた。よく花屋さんで見かけるのはもっと真っ赤になっているけど、まだ少し時期が早いようだ。
山頂は台地状になっており、中央には車も通れるほど広い道が通っている。道の両側はボタン桜の並木になっていて、この付近では有名なお花見の名所だ。春は臨時の駐車場が山頂に出切るが、今の時期は訪れる人もない。
道の東側は笹原になっているんだけど、この笹原にヤマラッキョウが笹と一緒に群生していた。ところどころに、こんな風にシロヨメナやススキが生えていてそこにヤマラッキョウの紫が混じって、なんともいえない秋の風情。そうそう、ワレモコウもいっぱい咲いてるんだよ。秋を満喫~。
ツリガネニンジンもところどころで咲き残っているが、ほとんどは種になりかけている。
ここのはサイヨウシャジンとは違って、シベも短いからツリガネニンジンかなぁ。
笹の向こうに黄色い花が咲いてるのが見える。
近付くと、嬉しいことにシマカンギクだった。今年お初の出会いだ。シマカンギクかな?と思ってよく見るとヤクシソウということが続いたので、ちょっと嬉しいね。
このキクは園芸種の菊のもとになった原種だよ。四国では一年おうちでいちばん遅く咲く野の花だ。Rさんがずいぶん喜んでくれた。
今度はRさんが笹の中に分け入ってなにやら探していたが、「リンドウが咲いている」と叫ぶ。
行ってみたらほんとうにリンドウだ。
Rさんが言うには「葉が細いのでホソバリンドウかもしれない」とのこと。なるほど葉っぱは普通のリンドウより細い。それにしても梶ガ森の山頂近くではリンドウをたくさん見たけど、この低山でリンドウを見ることが出来たのが嬉しい。
Rさんがここにはタムラソウも咲くのだという。まず、最初にタムラソウの花後の株が見つかった。花はすべて種子をつけている。
アザミに似ているけど、刺がないし、葉っぱも違うね。県内で見たのは私もこれが初めて。
この赤い実はとても綺麗で、植木市で見かけたことがあるけど、いいお値段で売っていたのを思い出す。
自生のを見たのは2年ぶりだ。赤い実が幾つも固まってなるので、とても美しい。
ビナンカズラとも言うそうだ。
この後、山頂のベンチで讃岐平野を眺めながら一服。お茶とお菓子で話が弾んだ。Kさんの娘さんがまだ若いのに9月に結婚したそうで、可愛い花嫁姿の写真を見せていただく。みんな年頃の娘息子がいるので、話題には事欠かない。話は尽きないが、そろそろ下り始めることにして腰を上げたら、傍らにアキカラマツが咲いていた。どうやら草刈に合って、刈られた株から新しい目が吹きだして、それが花を咲かせたようだ。今年葉アキカラマツをちゃんと見てなかったのでこれも嬉しい誤算。(^^;)
山頂の道の傍ら日溜りにはオオイヌノフグリも見かけた。そういえばタンポポも所々で咲いていたね。
秋の花散策はおしゃべりも楽しく、文字通り花も実も楽しめた充実の一日だった。