登山道はそれほど大した登りもなく、よく踏まれたいい道で、歩きやすいことこの上ない。
時折、思い出したようにまずまずの登りがあるが、その他はほぼ平坦な歩きで楽だ。
この前の笹倉~筒上がハードだったので特にそう感じるのかもしれない。
ギンランは登山口から少し登ったところでも見かけたが標高1400m以上はあると思われる稜線沿いにも咲いており、草丈10センチもないような貧相な株から、こんなに見事な株まで、様々な株に出会った。特にこの株は花があまり開かないギンランにしては珍しく奥が覗き込めるほど開いていた。
岩場の部分では一箇所、シコクハタザオが見られた。花の時期はすでに終っており、アブラナ科の特徴である長いサヤ状の種袋をつけている。少し前は真っ白になるほど花が咲いたことだろう。
5月に県内の山で見かけたスノキがこの稜線でもやはり咲いている。真っ赤に色付いたベル状の花が可愛い。
ツツジ科の樹木でブルーベリーなどもこの仲間だとか・・・。なるほど、ブルーベリーに似ていると思う。
鮮やかな黄色をしたキバナツクバネウツギも結構咲いている。ツクバネウツギは標高1000m以下でも見かけるが、このキバナ・・・のほうはかなり高いところでないと見かけないようだ。
先日の筒上山行で憶えた野生のサルナシがここでも旺盛に繁っている。個々ではすでに蕾をつけていた。
10本ほど見かけたが、竹の花と一緒で恐らく半世紀に一度ぐらいしか咲かないのではないだろうか?咲いた後は、たぶん、この株は枯れるのだろう。見ようによっては美しいと言えなくもない。
Rさんがかがみこんで何かの花を一生懸命見ている。まだ蕾だけど、多分クワガタソウの仲間だろうということになる。私は自宅でクワガタソウの仲間のキクバクワガタなどを育てているので、なんとなくはわかる。
そうしたら、もうしばらく歩いたところで開花した株が見つかった。これでクワガタに間違いない。帰宅して調べたら私の図鑑には四国分布の記載がないがヤマクワガタだと思う。
そして、さらに歩くとこのヤマクワガタが群生していて、そこは正にクワガタソウの小道だった。今まで皿ヶ嶺でも見たことはあるが、これほどたくさん咲いている場所は四国では珍しいのではないだろうか?
例のの赤味がかった特徴的な花色のツルギミツバツツジも先ほどから見かけていたが、まだ綺麗な花をつけたものも出てきた。
樹木も見るし、足元に咲いている花にも目をやらないといけないし大忙しである。