タカネバラ咲く東赤石山へ、その2

10分休憩して8時55分に歩き始めます。S君の休憩の取り方は昔の山岳同好会の時と同じなので、体が楽でいいですね。ここからルートは沢コースと尾根コースに分かれていて、私は03年は沢コースを06年には尾根コースを登っています。この日の予定が赤石山荘~八巻山~東赤石~権現越えなので、必然的にルートは沢コースになります。尾根コースだと,先に東赤石山に登ることになりますので,逆コースですね。

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綺麗に咲いているアジサイに別れを告げて樹林帯のジグザグを登り始めます。ここから急登が始まるのですが、この日は体調が良かったのか割りと楽についていけ、おしゃべりしながらの歩きも苦になりません。足元にはどこにあるのかエゴの花が落ちています。上を見てもエゴの花が咲いているのは全然分りませんが、どこかにあるのでしょうね。沢沿いのルートなので風があって涼しくて快適です。普通は樹林帯の登りと言うと蒸し暑いものですが・・。

第一渡渉点の手前まで来ると風が一段と涼しくなりました。40分ほどしか歩いていませんが,休憩になりました。直ぐ目の前に第一渡渉点と思われる沢が見えていますが,ザックをおろしたので、そこで休憩です。私はお腹が空いたのでコンビニで買ったパンを一個食べます。登りはやはりお腹が空くものですね。Iさんのザックはとても大きくて,一体何が入っているのか聞きましたら,一眼デジが入ってるそうです。しかしこの日は少し厳しいコースなので三脚を置いてきたそうで、そうなるとマクロレンズも使えないそうで、先ほどから花を見ても撮影する風がありません。10分休憩して再び登り始めます。

沢の横の岩場を通り抜けるところに来ました。ここは記憶にあります。

この辺りは道も平坦で、厳しいのぼりが続く東赤石のルートの中では少し気の抜けるところです。

Ca340016_2 S君の足がとまりました。何か珍しい花などを見るとS君の足がとまります。今回はなんと真っ黒な生き物です。最初は「ヤモリかな?」というS君に「ヤモリはうちにもいるけどこんなんじやないから、サンショウウオなんじゃないかな?」と私。イモリは池や沼にいるけど、お腹が赤いので違います。帰宅後調べるとやはりサンショウウオです。以前,岡山の蒜山で飼育されているオオサンショウウオは見たことがありますが、大きさも見た目もずいぶん違います。それにしても、山にはずいぶんと登って、いろいろな生き物を見ましたが,サンショウウオとの対面はお初でした。環境の良いところでしか生息しないので、これも赤石山系の環境の良さを物語っていますね。

Ca340017 ヒメシャラの花が落ちていますが、上を見上げても咲いている木ハ見当たりません。

しばらく歩くと,今度は後方のIさんから「この花は何でしょう?」との声が・・。お~、コケイランです。

Ca340018_2 銅山越への登りでは6月9日に見ましたが、ここのほうが標高が高いのでまだ咲き残っているのですね。

この花はデジカメでも撮影が難しいので、携帯では尚更のこと・・・雰囲気だけ感じ取ってください。因みに香川の標高400mで策コケイランはすでに花は完全に終わっています。

Iさんの一眼デジがここで初めてザックから出てきました。今日はちょっと登りが厳しいので三脚がもって来れないので、マクロ撮影もぶれるので駄目だそうですが、初めての花ということで、撮影するようです。ちょっと持たせてもらったら1.5キロほどもあって重くて、私などは山歩きではとても持てそうもないです。

撮影していたら先ほど追い越した高知のパーティーが追いついてきました。高知のパーティーもどうやら花がお目当ての山歩きのようです。

やがて第二渡渉点と思われる沢も通過すると、ここからは樹林帯に入ります。しかし、稜線が近いことは上を見上げるとわかります。03年に末っ子を連れてきたときは、まだ小学5年で歩かずに困りましたが、大人だけですと快適なピッチで登れますね。

シャクナゲの林を通りぬけて、ロックガーデンも近いな~と嬉しくなってきます。辺りにツル性の植物がいっぱい見えるのでサルナシかと思いS君に尋ねると「違います」とのこと。よく見ると花芽がついていてその格好から、去年、その綺麗さに感嘆したクロヅルのようです。

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前を歩くS君が歓声をあげました。

まるで夢を見ているほど綺麗なタカネバラが目の前に咲いています。

無我夢中で携帯カメラで撮影します。

それにしてもこれほど綺麗な色をしたバラだとは思いませんでした。

高知のパーティーも追いついてきましたが、あまりの綺麗さに口々に驚きの言葉が出ているようです。

ここまで登ってくるだけの価値はありますね。

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