滝からの帰り道、去年、カワラナデシコを見かけた場所で車をとめてみました。
この前通った時にもカワラナデシコのピンクの花は見当たらないようでした。草刈りされているようなので、草と一緒に刈られてしまったのかもしれません。
良く良く見ると、少しだけ咲いていました。
しかし、茎が倒れてしまっていて、全体の姿を写すことができなかったので、花だけをアップで撮影します。また、これからいろいろな山で見かける機会はあると思います。
山歩きを再開するまでは、カワラナデシコがこんな風に野山で自生しているなどとは知らなくて、自宅で種を買って育てていたことがありました。自分で育てていた時もずいぶん丈夫で育てやすく、その後、何年かは咲いていたと思います。ナデシコの仲間は今まで何種類かを種から育てていますが、丈夫なものが多く、乾燥にも強く、そのうえ花は可憐で育て甲斐があります。
撮影していると、いつの間にか初老のご夫婦がそばに来て「花の写真を撮っているんですか?」と尋ねられました。
なんでもお仕事で近くまで来ていたようですが、やはりご主人のほうが花の写真を撮るのがお好きだそうで、話が弾みました。その方の話によると、その付近の山里には自生のオミナエシの花もそろそろ咲き始めているとか、ちょっと前まではクマガイソウも20~30株ほど自生していたとか・・。
そのときはコオニユリだろうと思っていたのですが、良く見るとムカゴがついているのでオニユリですね。
こちらは別の場所で自生していたユリですが、ムカゴが見えないのでコオニユリのようです。
コオニユリは低山やちょっとした山などでも見かけることがありますし、私が毎年、たくさん見かけるのは、剣山からの帰り道です。
それにしてもオニユリとコオニユリは花だけ見ればまったく同じですね。北アルプスでは花の良く似たクルマユリなども咲くのですが、こちらは葉っぱが輪生なのですぐに区別がつくようです。もっとも、私が行くのは時期が早いので、ほとんど蕾の姿しか見てないです。
ご夫婦と花の話をしている間に、大きな蝶がやってきてふわふわと飛び回ります。
モンキアゲハでしょうか。いろいろな花の間を飛び回り、やがてノウゼンカズラの花にとまりました。
ヒャクニチソウやキバナコスモスの花の周囲も飛び回っています。
花といえば、山里では私の住む市街地の気温より3度ほどは低いので、花なども生き生きと咲いています。朝夕の気温が下がることも綺麗に咲くことに関係しているのでしょう。
私が子供のころは平野部の農家の畑でもこんな風に咲いていましたが、ここ数年のまるで亜熱帯並の暑さの中では、我が家の畑も含めて、花には厳しい環境となっています。
キバナコスモスの花にはツマグロヒョウモン♀までやってきました。
ツマグロヒョウモンはスミレの仲間を食草にするので、私のように秋から春にかけてたくさんのビオラやパンジーを育てていると、この蝶にずいぶん食べられるのです。もともと暖かい所にいた蝶ですが、温暖化でどんどん北のほうに分布しているそうです。うちでも2,3年前がピークで、今年はそれほどたくさんの幼虫は見かけなかったです。
コマツナギの花は7月からあちこちで見かけてはいましたが、8月になると花月が良くなってきたようです。
あまり草丈が高くならず、地面を這いずっているところを見ると、在来種のコマツナギのようですね。
最近、道路法面などでよく見かける草丈の高いのはタイワンコマツナギといって外来種だと聞いています。
まだ蕾が多いですが、それでもすでにびっしりと花が咲いています。
この蕾が全部咲いたら、おそらく遠目にも真っ白になるでしょう。
ボタンヅルの花が咲き始めたら、もうほんの少し秋が訪れているということですね。