飛び入り記事で、餅つき

総集編をアップしている途中ですが、今日(30日)は3度目の本格的な餅つきを何とか済ませましたので、そのことをちょっとだけ書いておこうと思います。

私のような田舎育ちの人間にとってはお餅は買うものではなく、搗くものでした。

物心が搗いてから中学時代までは、父方の祖母の家で親類中が集まって、杵と臼で搗いていたものでした。

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今でも、年の瀬に祖母の家の土間で叔父や父たちが餅つきをしていたのを思い出します。

小学生だった私は、杵を持たせてもらってもろくろく振り下ろせないので、もっぱら餅を丸める役でした。関東のお餅と違って、関西は丸餅なので、つきあがったお餅は先ず、鏡餅用に大きな御餅を丸めます。といっても鏡餅は大きいので手のひらに乗せずに、餅取り粉を降った板の上で両手でうまく形を整えます。

土間のおくどさん(かまど)ではもち米が湯気を上げて蒸されていて、おくどさんの中では木をいっぱいくべて、どんどん火が燃やされていました。一体、何臼の御餅を搗いていたのでしょう。あまりお菓子とてない時代ですから、お餅は田舎では大事なおやつでもあったわけですから、10臼ぐらいは搗いていたんでしょうね。

讃岐では餡餅雑煮を食べる習慣があるので、餡入りの御餅もたくさん作ります。白餅も勿論負けないぐらい丸めて、最後にのし餅を作ります。これは大きなものをそのままモロブタに入れます。何日か経って、固まったら包丁で薄く切って焼いたり揚げたりして食べます。海苔や黒豆、食紅,砂糖などを入れていろいろな種類を作るのです。

Pc307288 私が高校頃になって、祖母の家での餅つきはしなくなりました。

餅つき機が取って代わり、その後はつい5年ほど前まで、母が帰省して来た弟一家と搗いていました。我が家の分まで搗いてくれ、我が家の鏡餅やお雑煮用のお餅は母と弟一家が搗いてくれたのを、もう20年余りももらっていたのです。それが母も70代後半になり、餅つきが大儀になったと言いはじめて、御餅を買うと言い出したのが3年か4年前です。

その前に、玩具みたいな小さな餅つき機を丁度私が買っていたこともあて、ならば、自分で餅つきをしてみようと思ったのでした。

最初の年は、段取りもうまく行きませんでしたが、今年は3回目、さすがに要領も分かってきて、今年は7キロのもち米を3時間ほどで一人でつきあげました。主人も少しは手伝ってくれますが、主人や子供が作るのは形が悪いので・・・。

夕方、帰省の途中の弟一家に、寄ってもらい、実家用の御餅を半分持ち帰ってもらいました。弟の所は餡餅が好きだそうなので、餡餅をたくさん入れて・・。

今は何でも買えば間に合う世の中ですが、今まで買わずに済ませてきたお餅はこれからも飼えらがが動く限り搗いて行こうと思います。だって、自分で作れば買うのよりずっと安上がりなんですよ。添加物もゼロですし・・・。

それと今まで母がやってきてくれたことを、この年になってようやく私自身も出来るようになったことがちょっとだけ嬉しいです。

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