昼前から久しぶりの青空が覗く。
午後から用事があって、車で走る。帰り道、海に近い山すその近くを通りかかる。
ここには確かヤブツバキの木がたくさんあるのを秋に見つけていた。
小さい神社の裏山だが、ヤブツバキのちょっとした自然林のようだった。
暖冬の年には、この辺りはヤブツバキも晩秋から咲き始めるのだが、今年は1月末になってもまだまだ花が咲かないようだった。
もうそろそろ咲いていてもいい頃だと思い、少しだけ寄り道をする。
車を神社のそばにとめ、歩き始めると、すぐにヤブツバキの紅い花が咲いているのが見えた。今年初めて、ちゃんと咲いているのを見たヤブツバキだ。
うちの庭のツバキも早い年は10月末から咲き始めたりするので、長い間、私はツバキは冬の花だと間違って思い込んでいた。千葉に住んでらっしゃる山の先輩と電話でお話していて、「ヤブツバキはこちらでは春先に咲くわよ、あれは春の花じゃないの?」と言われ、初めて、そういえばツバキは漢字だと木偏に春と書くのだから、当然春の花なのだと気付いた次第(馬鹿なワタシ)魚だってサワラは魚偏に春と書いて、瀬戸内では春を代表する魚なのにね~。
山登りを復活した数年前、3月末から4月初めにかけて山に行くと、なるほどヤブツバキが綺麗に咲いている。このときに初めてヤブツバキが春の花だと、しみじみ実感した。今年は寒さが厳しく冬らしい冬だったので、久しぶりに春の花、ヤブツバキを平地でも実感している。
ハコベの草むらの上に落ちたヤブツバキの花。栗林公園なんかだと、苔の上に落ちた様がいかにもという感じだけど、こんなのもまたいいと思う。
幹線道路からほんの100mほどしか入っていないのに。辺りは樹高7~8mぐらいまでのヤブツバキが数十本生えていて鬱蒼としている。
↑はそんな鬱蒼としたした茂みの中に咲いているのをアップで撮ってみた。丁度咲きあがったばかりの瑞々しい花が手の届く高さにはないようだ。
そして、ふと辺りの地面を見てみたら、あれほど私が欲しいと思っていたヤブツバキの苗があちこちに見える。どうやら落ちた種から芽生えたらしい。
今までヤブツバキの種を拾ってきて、土に埋めてもなかなか発芽しないで諦めかけていたが、こんな風に幾つもの芽が自然に発芽するのだから、まだまだ諦めるのは早そうだ。