今回の花散策のお目当てはなんといってもイワザクラに会うことだった。
イワザクラは言うまでもなくサクラソウ科サクラソウ属。盗掘被害が多く、徳島でも昔は普通に見られたそうだが、今ではごく一部の野山にひっそりと咲いているに過ぎない。イワザクラの名と花姿は以前からネットで見ていたので、徳島に咲く花として憧れていた。
四国に自生するサクラソウにはイワザクラ、ユキワリソウ、シコクカッコソウがあるが、シコクカッコソウは3年前に偶然に見ているし、ユキワリソウは咲く場所がある程度わかるので、イワザクラの自生場所に案内していただけるというのは、願ってもないチャンスだった。
道路法面や山の斜面に思ったよりたくさん咲いている。シコクカッコソウの自生よりも数は多いようだ。
草丈は大きいものでも10センチほど、小さいものは5センチちょっとで咲いている。また花の咲いてない幼株もたくさん見かけた。サクラソウは発芽してから二年目の春に花を咲かせるので、来年はその幼株も花をつけることだろう。
草丈5センチほどの小さい草姿に不似合いなほど大きな花を咲かせた個体。
葉の表面には毛は生えておらず、よく似たコイワザクラとはそこが違うようだ。
こんな可憐な花を思いがけなくも見ることが出来たのは、なんといってもKさんご夫妻のおかげ。Kさん、ほんとうにありがとうございました。