今までイヌビワは何度も見ているはずなのに、イヌビワの木がこれほど綺麗に黄葉するなんて初めて知った。ためしに自分のパソの中をファイル検索すると去年の10月に撮影したのと、今年の1月撮影のイヌビワ画像が出てきた。
10月は葉がまだ緑色で、1月は既に落葉して実だけが残っている画像だ。
考えてみると紅葉している時期って、ほんとに、短いのだ。今日はイヌビワの黄葉を見るには丁度良い時期に登ったのかもしれない。
クワ科イチジク属の低木。実は食べられるとあるが、この日はお味見するのはやめた。
ご近所にイヌビワを植えている方がいるが、この美しい黄葉が目的だったのかも知れないな~。
何かの木の幹に絡まっているツタはこれまた真っ赤に紅葉している。山全体の紅葉もいいが、こんな可愛い紅葉も山歩きの楽しみの一つだ。
これも紅葉といえば言えるかもしれない。タンキリマメだろうか、トキリマメだろうか。葉で見分けるのだが、その葉がすでに茶枯れてしまって見分ける術もないが、真っ赤なサヤからツヤツヤとした黒いマメを覗かせている様子は、何度見ても自然の造詣の妙だろう。
いつものように三合目の分岐で直登コースに入る。ここからは樹林帯の中の歩きで、ただでさえ夕方で暗いのが一層薄暗くなった。
イヌビワの画像を撮っている間に、最後の登山者と思われる人に追い抜かれた。そして下ってくる人には何人かすれ違った。急がないと、下りが真っ暗になる。
バイカイカリソウの葉が今年も紅葉し始めていた。しかし、数年前にはこの辺りに咲いていたはずのセンブリも見つからず、キッコウハグマもずいぶん減ったような感じを受ける。
ツルリンドウだけは以前と変わらず、あちこちでたくさんの赤い実を見せてくれる。
これからの山歩きで目を楽しませてくれるのはツルリンドウやヤブコウジの赤い実だ。
山頂のお堂の手前に植わっている山茶花はピンクで可愛いのに、葉が虫に食べられてほとんどない。
サザンカの葉のないってのも、ちょっと異様だ。
ここ讃岐富士の山頂には、数年前から数匹の猫が住み着いている。何か食べていると必ず餌のおねだりをされるし、おにぎりでも何でもここの猫は実に嬉しそうに食べる。
しかし、この日は生憎とウエストポーチの中には食べ物は何も入ってない。
時間も時間だし、ゆっくりしている暇がないので、直ぐに下り始める。登ってきたのと同じ直登コースの方が歩く距離が短いので、どちらから下ろうかと一瞬迷った。しかし、この日は主人と車を交換していて、トランクに登山靴が入ってなかったため、ウオーキングシューズで、あまり足元がいいとは言えない。一般コースの方が道がしっかりしているので、距離は長いが、いつもどおり、一般コースを下り始める。
一般コースは讃岐富士の山の周囲を螺旋を描くようにして約一週半しているため、距離にして2キロ以上の歩きだ。
名残のシマカンギクガ咲いているが、既に夕闇が迫っていて、フラッシュを炊いても上手く撮影出来なかった。5合目辺りから走って下る。道は普通の坂道と変わらないほどよく整備されているので、走りやすい。
17時3分、三合目付近まで下ってきた。下界を見ると、すでに灯りが灯っているところも多い。お天気が悪いので、暗くなるのも早いのだ。
下りだと言うのに、走っているため、汗びっしょりだ。
約10分後の17時15分、車を置いてある場所まで下ってきた。
いつもなら花を撮影したり景色を楽しみながら、ゆっくりと3時間近くかけて登って下るが、この日は1時間半で登って下ったことになる。特に、下りは半分は走ったので30分で下ったようだ。
私としては最短記録かも知れない。