辺りはうっそうとしたシャクナゲの林なのですが、ここまで来た御褒美なのかシャクナゲが一輪だけ咲き残っていました。稲叢山のシャクナゲはほとんど咲いた形跡がなかったのですが、ここ西門山のシャクナゲは先ほどから咲き殻もたくさん確認でき、どうやら今年もそこそこ咲いたようです。
綺麗なピンクの花を見ていると、雨の中,ここまで歩いたのも無駄ではなかったと思えますね。
ルートはこの先は下っていますが、先ほど調べてようやくわかったのですが、この少し先に西門山の三角点があるようです。2年前に、先ほどの山頂の標識からもう少し歩いてお昼を食べた記憶があったのは、三角点のある場所だったのですね。
最後のシャクナゲを充分楽しんだら、ここからは帰路に着きます。山頂の標識のある空き地で休憩しても良かったのですが,何しろブヨが多くて、じっとしていると顔に付きまとって鬱陶しいので,立ったままお茶だけ飲んで、13時25分、早々に出発します。
下り道で、先ほど稲叢山山頂で会った松山のアウトドアショップのパーティーとすれ違いました。稲叢山でかなりゆっくりされていたのでしょうか。
向こうのパーティーがすれ違うのを待っていると、傍らでコヨウラクツツジが咲いているのに気付きました。小さな花ですから、数が少ないと見落としますが、すれ違ったおかげで、幸運にも気付くことが出来ました。しかし、この花もカメラマン泣かせの花で、このときもピンぼけでした。花の雰囲気だけ感じてください。笹ヶ峰、筒上山など石鎚山系では、時折、出会います。ツツジ科ヨウラクツツジ属。
シャクナゲの林では登山道から少し離れたところで、まだ咲き残ってるシャクナゲがありました。
まだじゅうぶん開花していませんが,ツルアジサイも咲き始めています。梅雨時分の山ではお馴染みの花です。
登りでは気付かなかったシロドウダンの花が頭上直ぐ上で咲いていました。
この日見た中で一番可憐なドウダンでした。
この頃には雨もほとんど上がり、登りのときよりも周囲がほんの少しですが、明るくなりました。私も傘を畳み、RさんとTさんも雨具を脱いでザックに仕舞い込みます。
気温と湿度が高めなので、最近の雨具はいくら蒸れにくいと言っても、かなり暑かったことでしょう。
大ブナに別れを告げて,もう一度、撮影します。登りのときに、株もとにたくさんのブナの実が落ちていたのを、5粒ほど採取してあります。自宅でブナの実を播いてみるためです。
登りの際に登山口周囲の様子を確認しなかったので、少し確認したり撮影したりしてから車を出します。
道中、往路で見つけていたヤマボウシを帰りに撮影しようと言っていたのに、なかなかみつからず、ちょっとはらはらしましたが,何とか見つかって撮影します。大きな木で,ズームを利かせてもうまく撮れませんでしたが,これも雰囲気だけ、どうぞ。
山道をすっかり下ってきた本川発電所そばで、車窓からTさんがヤマアジサイを発しました。
綺麗に色付いた花とは今年初の出会いです。とても綺麗なブルーだったのですが、なぜか画像が失敗でした。(^。^;)
対照的に直ぐそばで咲いていたミズタビラコのほうは小さな花にもかかわらず,マクロ撮影がうまくいきました。ムラサキ科の花でキュウリグサと良く似ていますが,沢や滝のそばなど,水気が大好きな花です。
R194に出たら直ぐに木の香温泉があるので、迷わず,温泉に入ってきました。秋田駒登山での乳頭温泉以来、生まれて2度目の露天風呂にも浸かることが出来て、さっぱりした気分で帰宅することが出来ました。
足元で咲く小さな花は、どういうわけか少ない山ですが、それを補って余りある樹木の豊富さが稲叢山と西門山の魅力ですね。特にツツジやシャクナゲは驚くほど多くて、来年はぜひともアケボノツツジかゴヨウツツジの時期に来て見たいと思ったことでした。