07年、キレンゲショウマ、剣山にて、その5

キレンゲショウマを思う存分見たら、一ノ森へと縦走することにします。

毎年、キレンゲショウマの季節は同じコースを辿っています。リフトで訪れた人はたいてい、剣山頂を目指しますが、一ノ森まで足を伸ばす人はほとんどいません。このコースは大きな木々が自生した森の中を抜ける道で、真夏の暑い日も木陰の道なので、涼しく、人もほとんど歩いてなくて、静かな山歩きが好きな人にはお勧めのコースです。花も多いですしね。

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レイジンソウもそんな花の一つで、毎年、キレンゲショウマとともに見るのを楽しみにしている花の一つです。キンポウゲ科トリカブト属。花の形が舞楽の伶人がかぶる冠に似ているのでこの名があります。花期は8月~10月とありますから初秋の花ですね。

P1140262 ヒナノウスツボも行場一帯でよく見かける花ですが、地味なこげ茶色の花はとても撮影が難しく、10枚ほど撮影してもピントが合っているのは1枚か2枚です。ゴマノハグサ科ゴマノハグサ属です。

このヒナノウスツボも剣山以外ではあまり見かけないように思います。

P1140219 ツルギハナウドです。剣山にはシシウドも咲きますが、このツルギハナウドはずっと小型で草丈は50センチぐらいです。

P1140261 途中で沢の源流を渡るところがあります。いつもはこの沢のほとりでお昼にしますが、今回はさきほど軽く食べたので、休憩はしません。ほとりにはヤマアジサイがたくさん咲きますが、今年は時期が遅かったか、色が少し褪せていました。

しかし水量は多くて、去年の同時期に来たときよりも山全体が瑞々しい感じです。

P1140283 苔も去年はちょっと乾いていてかわいそうでしたが、今年はたっぷりと雨が降ったのか、ほんとに青々としてため息が出るほど綺麗です。

P1140267 辺りには巨木が多く、サワグルミの樹高20mぐらいのやコメツガの大木がそこここに生えています。

道はそんな林を巻きながら進みます。

P1140268 森の中で作業中の年配の方に呼び止められました。どうしたのかと思い、立ち止まると「こんなのが咲いてるよ」と・・・。見たことのないランの花です。白っぽい花なので、ツレサギソウだろうと思います。

こんな遅くまで咲いているのですね。

標高1800mはありますから、ランの仲間としては相当高い場所に生えているのではないでしょうか。

P1140275 Tさんがオオヤマレンゲの自生場所をご存じなかったので、4年前の記憶を頼りに探します。

ありました・・。オオヤマレンゲはすでに実をつけていました。この付近に数本自生しているのです。

P1140288 やがて、一ノ森への尾根道との分岐に出てきました。ここからは尾根道経由でも行けますが、巻き道のほうが涼しいし、傾斜もゆるいので、巻き道を進みます。

P1140289 分岐は鞍部になっていて風の通り道です。涼しい風に吹かれながら東の方向を眺めると、春に登った雲早山が見えています。去年の秋に縦走した八面山~綱付山も見えています。ここ1,2年、徳島の山に登る機会が増えて、一つでも山の名前がわかるようになったのが嬉しいですね。

P1140294 この分岐からはアカカンバやナナカマドの木を見ながら進むと10分ほどで一ノ森ヒュッテに着きます。

画像は一ノ森ヒュッテに資材を上げるためのケーブルのようです。

P1140298 先ほどから何度か見ているキツリフネの花ですが、ここでは道の直ぐ傍らで咲いていました。とても撮影しやすい場所でラッキーでした。キツリフネは7月ぐらいから見かけますが、今年はこの日が初のお目見えです。四国では赤いツリフネソウは滅多に見られず、ツリフネソウの仲間ではこのキツリフネとハガクレツリフネがあちこちに咲きます。

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