ちょっと前に実家に行ったとき、久しぶりで二階の部屋を覗いてみました。学生時代に買ったはずの深田久弥の「日本百名山」が実家に残ってないか、調べて見ようと思い立ったのです。
二階の一室は私と弟が学生時代に持っていた書籍類などで埋まっていました。弟が大の本好きで二階の床が抜けるのではないかと思うほど本が積まれています。その隙間から私の本を探して見ますが、百名山は見つかりませんでした。
代わりに、昔買い込んでいた山と渓谷が本棚に見えました。
2,3年前にも懐かしくて、この中の山渓を2冊ばかり持ち帰ってきたのですが、今回も二冊、自宅に持ち帰りました。本とは全部、持ち帰りたかったのですが、重いのでとりあえず二冊です。
持ち帰ったのは1973年10月号と1975年の10月号です。
特に73年のこのシリーズの表紙は記憶がはっきりとあります。
モデルは山岳写真家の近藤辰郎さんですが、当時は誰がモデルなのかも知りませんでした。(^。^;)
73年の山渓の値段はなんと300円です。確かこの前年ぐらいに一回り大きくなったようで、その前はもっと幅が細かったように思います。そして75年の山渓は値段も450円になっています。この間は物価がどんどん値上がりしていた時代でコーヒー一杯が120円からあっという間に250円ぐらいになった頃ではなかったでしょうか。
見開きのカラー写真です。今の雑誌のカラー写真の綺麗さとは比べ物になりませんが、それでも当時としてはカラー写真が多くて、眺めるのが楽しかったのを記憶しています。
シモンのピッケルが投じも20000円です。靴の広告も入ってますけど、やはり3~4万もの値段のもあって、今と変わらない値段です。
あの頃は山に行くのって、貧乏学生にとっては道具をそろえるのがまず大変でした。
当時のアンケートに答えた私の文字が残っており、8泊の北アルプス縦走に使った費用が5000~10000円です。(テント泊)周遊券など交通費は格安で行ける制度がまだ残っていたのですね。
↑の記事では中高年の登山者への警告、高山植物の盗掘にも触れています。
他にも「失われゆくブナ林」と題して朝日連峰のブナ林の消え行く姿を扱った記事やや雷鳥の減少の記事など、この頃からすでに自然破壊の問題がクローズアップされるるあったのがわかります。