やがて、道はジグザグを切って登り始めます。ここからは植生もがらりと変わり、この辺りで言う花崗土の山肌になってきます。瀬戸内の山々はこの花崗土で出来た山が多く、そういう場所にはアカマツやネズ、ヒサカキなどが多いようです。
一箇所、岩場の横みたいなところを通るのですが、何気なく見上げるとイワヒバが見えました。
たまたまこの数日前に生まれて初めて、徳島の山でイワヒバの自生している姿を見たばかりなのに、偶然にもまたイワヒバを見られました。
地元の里山ではこんな風にイワヒバが自生しているのですね。死んだ父はこんな場所を探していたのかと思うと、ちょっと感慨深いものがありました。それにしてもこんな乾燥した場所でよくもまぁ、生きてるものです。
余談になりますが、この近くの低山で足を踏み外して転落すると言う事故があったそうですが、それもイワヒバを採取していて足を踏み外したのだろうということでした。
この付近の低山ではそういう事故が結構あるそうです。
直ぐ近くにはホタルカズラの株も見えていました。
足もとにはこんなシソ科の植物の芽が出ていますが、この姿だけからは、どんな花が咲くのかさっぱりわかりませんでした。以前と串まで見たヤマジオウにも似ているようですが・・・。やはり5月頃に一度は着てみる必要がありそうですね。
この辺りの低山に多いヒサカキの花が咲いています。この前から4回連続で低山に行ってますが、毎回ヒサカキの花を見ています。
ガスのニオイがする花ということですが、私にはそれほど嫌な香りとは思えません。子供の頃からワラビ狩りで父について里山に登っていたので、むしろ懐かしい香りとして脳にインプットされているのかも知れません。多分私にとっては金木犀のほうが香りがきつくて嫌になるのではないかと思います。
丁度、サルトリイバラの新芽が出始めたところでした。
かすかに赤味を帯びたサルトリイバラの新芽は見るたびに美しいと思わずにはおれません。
まだ出始めたばかりの若葉にくるまれて紅い花芽がとても美しいです。
いつも思いますが、芽吹きの姿はどんな木もほんとに美しいです。
普段なら派手な紫色で咲くヒメハギの花は直ぐに目に付きますが、きょろきょろしてようやく見つかりました。
まだ咲き始めたばかりで、小さな花は目立たないのでした。
もう少しすると茎が伸びてきて撮影しやすいのですが、まだ咲き始めで、何しろ地面にくっつくように咲いています。
大きいデジタル一眼ではなかなか撮影が難しいです。
コンデジの出番ですね。
私の図鑑には「ヒメハギ科、ヒメハギ属。山野の日当たりの良いところに生える常緑の多年草、花弁は筒状で淡紅色、先端は房状、左右の弁はガク片」とあります。
私がヒメハギを初めて見たのは、6年程前の近くの低山でのことでした。色と大きさから、スミレと最初は間違います。しげしげと見ると、変わった花の作りにいつも感心してしまいます。最近は花屋さんなどで外国産の園芸種のヒメハギもよく見かけます。
まだ完全には開いてないものの、咲き始めているようですね。山頂付近のほうが開花が早いので、これは期待が持てそうです。