ユキワイリイチゲが一輪だけ咲いていました。香川では幾らでも咲いているユキワリイチゲですが徳島には少ないそうで、絶滅危惧Ⅱ類なのだそうです。徳島のほうが山が多いので、ユキワリイチゲも多そうに思いますが、意外なものです。
沢とくれば、チャルメルソウですね。まだまだ花芽はあがっていませんが、花が見られるのもそう先のことではありません。
何かのランの実のようですが、葉もなかったので、種類は不明です。
再び法面を見ながら歩きます。ブルーの綺麗なヤマルリソウが少しだけど咲いていました。
香川の山でも毎年、早くに咲く場所があるのですが、今年はまだ行ってなかったので、これが今年初めての出会いでした。
四国のヤマルリソウはブルーが淡いのが多いけど、ここのは綺麗なブルーでした。
このぴんと立った一枚葉は何でしょうね?草ではないと思います。
さて、時間も3時近くなったので、そろそろ引き返さねばなりません。いろいろと見られたので、これで十分ですね。
対岸の斜面にはやはり人家がぽつんと建っています。今は車も通るでしょうけど、昔は歩きですから大変だったでしょうね。
徳島や高知の野山では、こんなお茶の木をよく見かけます。人が作ったものが山に逃げ出したか、それとも自生のヤマチャなのか・・。
さて、いよいよ車に乗り帰路につきます。
しかし、自宅までは2時間ちょっとだし、日が長くなったので、帰りに面白そうな場所があれば寄ってみることにします。
早速、小さな沢が見えたので、車を停めました。自分の運転だと、好きなところで車を停められるので、気ままに見られます。
小さな白い花が咲いています。確かこれはユリワサビですね。四国の山ではあまり見かけなくて、この前見たのは、2年程前の皿ヶ嶺でのことでした。
岩の上に張り付くように咲いていました。コンロンソウやスズシロソウ、マルバコンロンソウなど、白いアブラナ科の花は春にはとても多くて、最初はなかなか区別がつきません。
こういう崩壊地にはフサザクラがとても多いです。パイオニア植物と呼ばれていて、崩壊地に逸早く生える植物です。サクラとはつきますが、サクラとは違いフサザクラ科で日本ではこの一属一種が分布するだけとか。
フサザクラはたいていかなり大きな木が多いので、接写はしたことがなかったですが、ここでは小さな木が多かったので、目の高さの枝に近付いて撮影しました。
花弁や萼がなく、垂れ下がっているのはおしべだそうです。
このフサザクラを初めてそれと気付いて見たのは2年前のことですが、最初は何かのかなの後だとばかり思ったほどです。それほど奇妙な花ですが、見慣れてくると、この地味な花が色といい姿と言い、なかなか粋な花に思えるのです。