コバイモの仲間は日本には7種類自生しています。最近、英国の学会で新種と認められたというトクシマコバイモも含めると8種類があるようです。
四国在住の私は今までに見たことがあるのはアワコバイモとトクシマコバイモだけです。本州に自生するコバイモは、春には本州にはあまり行かないこともあって、見たことがありませんでした。
今回の岡山行きでは、運がよければ二種類のコバイモ、ミノコバイモとホソバナコバイモの開花した姿に会えるかなと、微かな期待をしていました。ところが、大当たり、両方とも、まさに一番良い時期に見ることができたのでした。
↑画像はまだ咲き始めのミノコバイモです。
葉っぱの色が茶色っぽいのは、まだ咲き始めだからでしょうか。
葯の色がわかる画像を撮らなくてはいけません。コバイモの同定は葯の色がポイントになるそうですから・・・。アワコバイモとミノコバイモは私の図鑑には良く似ているとありますが、葯の色がミノ・・・は白、アワ・・・は紫褐色と、全然違います。
いつもアワコバイモを見ている私の目には、葯の色など見なくても、花被片の色が白っぽいので、直ぐに見分けがつきますが、確かに葯の色だと絶対に間違うことはないですね。
こちらは咲きあがってから、少し日が経った株のようです。葉っぱはすでに緑色になっていますね。
花の形はアワコバイモほどではないですが、肩が張っています。
この網目状の模様がコバイモの花の特徴らしいです。
外側よりも内側のほうが模様がはっきりしているようです。
私の図鑑では分布は愛知県、岐阜県、三重県となっていますので、岡山にも自生しているというのがちょっと不思議なような気がしますが、現に咲いているのです。
もっとも、四国でもアワコバイモといっても香川や愛媛でたくさん咲きますし、トサコバイモも愛媛や香川にも咲くそうですから、名前にこだわることはないかも知れません。
以前、教えていただいた自生地に立ち寄ってみましたが、咲いていなかったので、保護された場所で見てきました。
ホソバナというだけあって、細長いフォルムをしていますが、この個体は花被片の縁がくるりと外側にカールしていて、とても愛らしかったです。
ホソバナコバイモの花被片には網目状の模様はなくて、細い筋のようなものが見られますが、これを条線というそうです。
細長い花の形なので葯の色は覗き込めませんでしたが葯の色は白だそうです。
形の良く似ているトサコバイモは葯の色が紫色をしているので見分けがつくそうです。
ホソバナコバイモが4株ほど群れ咲いているところにヤマエンゴサクも咲いています。
その直ぐ近くにはカタクリの葉っぱと花芽も見えていますね。
ここは保護されている場所ですが、保護されてない場所でも、こんな夢のようなコラボが見られるのだろうか?と考えてしまいました。
もし、こんな姿がまったくの自生で見られたら夢みたいですね。
同じ場所で見かけたカタクリの花芽です。もう4,5日もすれば開花しそうなほど膨らんでいました。
今年の野草の開花はほんとに早いですね。