6月といえば平地でもアジサイの季節だ。
私はアジサイがそれほど好きというわけではない。自宅でも育てているのはカシワバアジサイだけだ。それでも山道でひっそりと咲くヤマアジサイの色が好みの色だと、足をとめて、しばし眺める。
標高1900を越える剣山ではヤマアジサイの花は7月から8月が見ごろだと思ったが、1000m程度の低山では6月にはいるとボツボツと咲き始めるようだ。
↑画像はそんな私の好みの色で咲いていたもの。
ほの暗い樹林の茂みをバックにアジサイの色が際立つ。
あちこちで株を見かけたが、まだまだ開花には少し時期が早いようだ。
生まれて初めて高山に登ったのは、中1の時に中学から希望者を募って連れて行ってもらった愛媛の笹ヶ峰だった。当時は高速などあろうはずも無く、電車ならぬディーゼル車か汽車で(四国の国鉄は電化などしたなかった)多分伊予西条まで行き、そこから登山口までバス、その後100人近い子供たちと先生方でにぎやかに登ったものだ山小屋で一泊して、翌日、早朝にピークまで登った。持参したのは各自お米を一合、そして副食としてマグロの缶詰1缶だった。山の好きな先生方が連れて行ってくれたのだろう。牧歌的なよい時代だった。
その頃は山の花に興味があるわけではなく、それでも山で初めてみたアサギマダラに興奮し(蝶の採取など少ししていたので)、山で見るアジサイは平地で咲くのとは全然違うなぁなどと思ったのだけは覚えている。今でこそ、ガアジサイやヤマアジサイなども店で売っているが、あの頃はアジサイといえばブルーの大きな花だとばかり思っていた。
少し深い山に入ると、樹木に絡みついたツルアジサイが咲いているのもこの季節。
遠めにツルアジサイのような花が咲いていた。望遠で撮影してみる。藪で近寄れないが、どうやら装飾花の花弁が一枚のようだ。
ピンボケだけど、別の場所で、一つの花を何とか撮影できた。
やはり花弁が一枚なのでイワガラミのようだ。今までこの手の花はツルアジサイだとばかり思っていたけど、ツルアジサイは装飾花の花びらが3枚ほどあるようだ。
アジサイの仲間はやはりこんな風な少しガスのかかった風景がよく似合う。