フタリシズカは取り立てて美しい花というわけではないのに、白い穂を上げて群生する姿を見ると、やはり歓声を上げずにはおれない。
センリョウ科センリョウ属。私の図鑑には「花を静御前の亡霊2人の艶美な舞姿に例えた」とある。
確かにヒトリシズカは花穂が一本でも存在感があるが、フタリシズカの花穂は地味なので一本では見た目にも淋しいと思う。丁度2本ずつ上がった花穂で絶妙のバランスが取れている。
しかしちょっとした山ならどこにでも咲いているかと言うと、そうでもない。
この山は山頂付近にはヒトリシズカがあちこちで群生しているので、6月に来れば先ず間違いなく会える。
ヒトリシズカは花穂が名前どおり一本だが、フタリシズカのほうはときに3本だったり4本だったりする。4本も花穂が上がっているとさすがにシズカという感じはしない。(^^;)
一株だけで咲いていると言うのはまれで、大抵は数本あるいは数十本の群生を作っている。この画像はまずまずの大きさの群生だろうか?
フタリシズカの近くではキンポウゲもまだ咲き残っていた。去年、この辺りの日陰部分で見かけたタニギキョウは見当たらなかった。花の時期には遅かったのだろう。
キンポウゲも去年ここを訪れた5月には、キンポウゲの小道といっていいほど咲き乱れていたけど、草刈がされたのか、株数も少しだった。