キレンゲショウマ咲く剣山、その9、下山

暖かいコーヒーが飲みたいほど寒いし、展望もガスのためにゼロなので、Rさんと合流してすぐに下山し始める。山頂は天気がよければ360度の大パノラマなのだが・・。

Rさんが、木道先に花が咲き乱れていて綺麗だったと教えてくれたので、ちょっとだけ寄り道してみる。

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山頂付近は四国笹のなだらかな草原になっていて、今の季節はオトギリソウとシコクフウロが咲き乱れてお花畑状態だ。

Dsc01931 コモノギク、ナガサキオトギリ、シコクフウロのスリーショット。

山頂を少し離れると人はほとんどいない。

画像を撮りそびれたがホソバシュロソウ、イブキトラノオなどもまだまだ咲いている。

Dsc01918 山頂付近に測候所の建物もあってその裏手にはシコクフウロの群生がある。

色もピンクの濃いのや薄いの、様々なのが咲いている。

Dsc01924_1 シコクフウロには花弁に網目状の模様が入っているが、この個体はその模様がひときわ鮮やかだ。

山頂直下のヒュッテで風を避けて行動食のバナナを食べる。

去年はなかったと思うが、風雨を凌げるように小屋わきに簡単な屋根のついたスペースを作ってくれていた。

すぐそばに「剣山に咲く花」という簡単な写真集があったので開いてみると、今まで見た花の確認が出来た。ただ、花弁の先が三裂しているのはイブキフウロとあったが、これはちょっと疑問だ。私の図鑑にはシコクフウロの花弁は先が三裂するのとしないのがあると記載があるから、たとえ三裂していてもシコクフウロだと思う。

Dsc01933 14時20分、ヒュッテから下山し始める。

途中、ほんの小雨に降られることはあったものの、それほどたいした雨にも遭わず、ほんとにラッキーだった。ただし寒いのでRさんも私も雨具の上を着たまま下る。

下山路にガンクビソウの仲間が咲いている。

Dsc01936_2 尾根道の下りにもソバナが咲いている。

花弁に雫をつけて、何度見ても風情のある姿だ、

Dsc01944 14時50分、西島のリフト乗り場着。

白い花はリフト駅に植えられている、ホソバノヤマハハコ。

すぐにリフトに乗るのも勿体無いので、駅付近を少し散策してみる。

Dsc01947 赤い花を咲かせるイタドリ。別名メイゲツソウとも言う。

Dsc01954 リョウブの花が咲いている。甘い香りが漂う。

ガスの中、ぼんやりと見える山道は大剣神社経由で山頂に至る道だ。こちらのルートは春にはヤマシャクヤクヤヤマエンゴサクなどが見られるが、夏はあまり歩いたことがない。

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こんなところにミゾソバが咲いていると思ったらヤマミゾソバというらしい。ここは標高1400の山地なのだ。

20分ほど付近の花を見た後、リフトに乗る。

見ノ越には15時20分到着。

何とか雨に降られず、山歩きを終えることが出来た。

Dsc01970 見ノ越ではトンネルそばに山ホタルブクロとハガクレツリフネが咲いていた。

しかし、トンネルから吹きぬけてくる風が強いのと、陰になっているのとで、なかなか思うように撮影出来ない。

かろうじて自然光で撮影出来たハガクレツリフネ。これも紀伊半島、四国、九州にしか分布しないので珍しいといえば言えるかも。

四国の山ではポピュラーな花だが・・。

Dsc01977 15時40分、車で見ノ越を後にする。

朝、走ってきた道を、今度は下るのだ。

去年は帰りに夫婦池そばのラフォーレ剣で汗を流したのだけど、今年は経営不振なのか営業していないのが残念だ。

途中でボタンヅルが綺麗に咲いていたので車をとめて撮影する。

いつも見ているボタンヅルと少し違うような気がしてコボタンヅル?と思ってRさんといろいろああでもない、こうでもないと話しながら下る。野草仲間と行くと、こういう草花についての考察がなんと言っても楽しいのだ。コボタンヅルは自宅で種から育てているが、調べてみると葉が2回3出複葉なのだそうで、この画像は普通のボタンヅルということになる。

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マムシグサの実。大きくなってはいるが、まだ赤くはなっていない。

Dsc01983 アカネの花も咲いている。アカネ科。この花の根を茜染めに使う。

Dsc01989 ところどころでツルニンジンを見かけたが、すでに蕾が膨らんでいるものも見かけた。

秋はもうそこまで来ている。

今年もキレンゲショウマの花を心行くまで見ることが出来て満足しながら家路に着いた。

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