今年は関東のほうでは金木犀の花などもずいぶん早く咲いたようで、10日ほど前に東京の後輩と電話で話をしていて「こちらはまだ金木犀が咲いていない」といったら、ずいぶん驚かれた。
我が家ではここ2年、金木犀が9月と10月に二度咲きしてくれたのに、今年は開花が遅かった。ようやく金木犀の香りがかすかに漂ったのが、3日ほど前のこと。
急いで見に行くと、淡い黄色の蕾がついていた。
そして、とても綺麗な青空が広がった今日、はっきりと金木犀の開花を確認できた。
午前中は生憎と仕事があって、庭仕事も出来なかったが、夕方二時間ほど植え替えなどをしているときも金木犀の香りが漂う中、なぜか心も弾む。
昔はこの香りがそれほど好きではなかったのに、いつのまにか秋を知らせる香りを待ちわびている自分に気づく。そして、金木犀が香りだすと中庭には大好きなシュウメイギクが咲きだす。
一週間ほど前に一番花が咲き、今では3,4輪が咲いている。蕾は数え切れないほどついているから、11月中旬頃まで次々と咲くことだろう。
去年の秋にご近所のやはり花の好きな人に「株分けして」と頼まれていたのに、春になると忙しさですっかり忘れていて、「来年こそ忘れないでね」と言われた。
春には呆れるほど根を伸ばして旺盛に広がるのに、花は真っ白で気高い事この上ない。大げさな言い方だが、シュウメイギクを見るたびに生きている事の幸せをしみじみと感じる。
ミズヒキもロングランで8月から咲いているが、やっぱり色がさえるのは秋がある程度深まってからだ。
なんということのない花だけど、細く赤い花穂を幾本も伸ばした姿は趣がある。
山里の老夫婦ヶ下さったシュウカイドウは今年の秋もたくさんの花を咲かせている。
去年の9月に主人の叔母が下さった銅葉のオキザリスは植え替えも何もしなかったけど、今年も優しいピンクの花を見せてくれた。
畑ではチェリーセージがにぎやかに咲き始め、そしてその近くでは早くも水仙の芽があがってきた。
季節はいつの間にか巡るものだね。