標高1300m以上は花もほとんど終っていたが、1000m程度に下ってくると、まだまだリンドウやセンブリなどが咲いている。
特に驚いたのは三日前に登った低山で、一輪しか咲いてなかったリュウノウギクが既に満開になっていたこと。
このリュウノウギクはMさんの農場のすぐ近くで咲いていたもの。真っ白な花は園芸種のキクよりも美しいと、私は思っている。去年は11月半ばに香川の標高600程度で群生しているのを撮影している。
車道切り通しの斜面に咲いているリュウノウギク。ほぼ満開といっても良いだろう。葉っぱを揉んで鼻先に持ってくるとスーッとした香りがする。これが香料の竜脳の香りに似ているのでリュウノウギクという名になったそうだ。
葉っぱは普通の園芸種のキクと同じような葉をしていて、シマカンギクとこのリュウノウギクだけは野草を余り見ない人には庭に植えるキクのように見えるかもしれない。
こんな花が道端に咲くのだから、秋の山もいいものだ。
中にはシロヨメナと思しき野菊とリュウノウギクが一緒に咲いている場所もある。
綺麗な紫色をしていた。
これもハウスのすぐ横の土の上でこんもりと咲いていたキク科の花。
コゴメギク属でハキダメギク。ハキダメギクだというとみんながそれはあまりにもかわいそうな名前だという。花は良く見るとなかなか可憐でハキダメギクの名はちょっとそぐわない。しかし畑の片隅の堆肥などが積まれた場所を好んで生えるのでこんな名前がついたそうだ。そういわれれば、去年見たときも、畑の片隅のそんな場所で見かけたのだった。
秋はどこを歩いてもキク科の花が目にとまる。