山荘にはちょうど12時ごろに到着。梶ヶ森は山頂付近はなだらかなので、駐車場もゆったりとしていて、山荘自体も広いスペースがある。
お昼は途中でおむすびなどを用意していたが、コーヒーを飲ませていただいてお手洗いを借りようということに。私もこの山荘には中学のときに泊まって以来、一度も立ち寄ったことがないのだ。幸い、平日にもかかわらず営業中だったが、私たちだけ。
コーヒーは梶ヶ森の有名な名水仕立てだそうで、とてもまろやかで美味しい。コーヒーを立ててくれている間、アルバムを拝見する。梶ヶ森に咲く花のアルバムだ。春にはマンサクやトサミツバツツジ、イチリンソウ、トサノコバイモなどが咲くらしい。
そして、秋の花のところにはセンブリやウメバチソウ、アサマリンドウの写真まである。
ここはオヤマリンドウだけと思っていたら、アサマリンドウも咲くらしい。山荘の方に尋ねたら「咲く場所はわかりません」とのこと。
美味しいコーヒーをいただいた後はお腹が空いたのでお昼だ。
直ぐ上にキャンプ場があるので、そこまで車で登って、食べることにした。お誂え向きにキャンプ場にはちゃんとベンチがあって、眺めもよく、しかも辺りにはリンドウの花がいっぱい咲いている。
目移りするほどあちらにもこちらにも濃いブルーのオヤマリンドウ。私のカメラはブルーが苦手で濃いブルーが出ないが実物はあのゲンチアナブルーだ。
ベンチからの眺め。画像中央左側に山荘梶ヶ森の建物が少しだけ見える。丸いドーム型の屋根は天文台の屋根だ。この山荘には天文台があるらしい。
Rさんの「センブリが咲いている」という声で食べていたおむすびを置いて慌てて駆け寄る。なんとリンドウがいっぱい咲いていた、先ほど通り抜けたばかりの道にセンブリが咲いていたのだ。私の目もセンブリを見落とすなんて節穴だ。
しかし、センブリがここで咲いていようとは全然期待してなかったので、見えなかったのだろう。
リンドウの強烈なブルーに目が麻痺していたのかも知れない。
ささっと食べてしまうと、急いで身支度をして、ここからは歩きで登る。私も前日に買ったばかりのサポーターで膝をプロテクトする。下りが心配だが登りは何とかなる。ここからだとゆっくり歩いても30分だろう。
登りは登山道を歩く。階段状の道になっているが、とにかくセンブリとリンドウが途切れることなく咲いている。
香川の山で咲くセンブリは樹林の陰で咲くからか線が細いイメージだけど、ここのは日当たりが良いからか、小さいながらもかっちりと咲いている。
どことなく花の感じが違うのは花弁のラインの色が濃いのと、花がパッチリとよく開いているせいかも知れない。
ピークのちょっと下ではシコクフウロが咲き残っていた。よく頑張ったね。
去年も葉っぱを少し齧って苦さを確かめたが、今年も1センチほどの長さの葉っぱをむしって噛んで見る。苦い。去年は一日中、苦味が消えなくて困ったので、今年は舌先だけに留めておいた。それでもそれから1時間ほどは苦味が口に残った。
この苦さが健胃薬として効果があるのだ。そのため、全国各地で採取されてしまい、数がずいぶん減っているという。
リンソウ科センブリ属。
ホソバノヤマハハコも咲いていたのに、画像失敗(^^;)
4年前にもリンドウは咲いていたが、雨が降っていたので花が開いてなかった。
それに比べてちょうど頃合の気候の中、リンドウやセンブリなど秋の花を目いっぱい堪能しながら歩く心地よさ。
花を愛でているうちに1時23分、山頂到着。