この前の日曜日は実家の祖母の7回忌の法事でした。
祖母は病院ではなく実家で母に朝食を食べさせてもらいながら、眠るように亡くなりました。94歳の大往生で、苦しむこともなくチューブだの点滴だのに縛られることもなく、亡くなる前の数ヶ月はかなり弱ってはいたものの、頭もはっきりしていて、ほんとに理想的な死に方でした。
法事のときは集まった親類一同でお墓参りに行くのが慣わしです。
お墓は徒歩5分ぐらいの小高い山すそにあって、普段は車で近くまで行く私達もこの日ばかりはみなで三々五々歩いて行きます。
お墓のすぐ横にため池があるのですが,ため池の土手に野草のナデシコが咲いていました。
確か4年前の法事のときもお墓参りに来たときにこの池の土手で咲いていた花です。
あまりよそでは見かけたことがない花ですが、ナデシコの仲間には違いないので、帰って調べてみました。私の手持ちの2冊の図鑑のうち、マンテマが載っていたほうの図鑑にもなくて、ネット検索してみたところ、ノハラナデシコというようです。
ノハラナデシコもヨーロッパ原産の帰化植物だそうです。 草丈は50センチほどで,全体のイメージがすらっとしています。花は花径1センチちょっとと園芸種のナデシコや日本原産のカワラナデシコに比べると小さめです。
花を良く見ると白い斑点が見えていてそれも特徴だそうです。
不思議なことに、このノハラナデシコ,私の知る限りでは実家近くの池の土手だけで見られます。ですから、私もノハラナデシコを見るのは4年ぶりだったのですね。どこででも見かけるヒメジョオンやマンテマとは一味違う地域限定版なのでしょうか?
ともかくたまたま祖母の命日頃に咲く花ということで、目にとまりましたが,そうでなければ、一生見ることがなかった野草かも知れません。いわば、死んだ祖母が引き合わせてくれた野草と言ってもよいでしょうね。