10分ほど休憩した後、9時45分に寒風山目指して歩き始めます。
桑瀬峠に立っていた道標には寒風山まで1時間となっていますが、私の「山と高原地図」のコースタイムでは1時間20分になっています。さて、どちらが実際に近いんでしょう?
寒風山の前山と言うか、手前の部分が見えています。ほんとの山頂はガスに隠れて見えません。画像中央部分に見えている急な尾根を先ほど追い抜いていかれたご夫婦が登っているのが豆粒のように見えます。
桑瀬峠付近の稜線沿いにはリョウブやガマズミなどが生えていて、リョウブの花はすでに終わって、丸い実になっています。あの甘い香りもさすがにもうありません。稜線の真下を丁度寒風山トンネルが貫いているはずです。
結構な急登が続きますが、展望が良いのと風があるのとで苦になりません。
やがて、ちょっとしたブナ林に出てきました。石鎚山系では稜線上でブナを時々見かけます。風が強いので大きな木は少なくて、枝がくねくねしたのが多いのも特徴ですね。
ブナを見るとなぜだかほっとします。
途中、稜線から西側が切れ落ちた部分があって、覗き込むとノダケの花が群生していました。
高越山でも見かけたフクオウソウがここでも咲いています。この辺りで標高は1600ぐらいです。かなり標高の高い場所でも咲くものですね。
石鎚山系は剣山系とは対照的に痩せ尾根が多く、その痩せ尾根には必ずといって良いほどさまざまなツツジの木が見られます。このときもミツバツツジ、ドウダン、シャクナゲ、アケボノツツジなどの木を見ましたが、勿論、すでに花の終わっているものばかり・・。ところが、こんな可愛いホツツジが咲き残っていました。
画像では見たことがありましたが、実物は初めて見ました。
こちらはもう少し後で見た株ですが、花弁の先がピンク色で蕾の先端もピンク、めしべが突き出て、花弁はくるりとカールしています。小さな花ですがとても変わった作りで、まじまじと見てしまいました。色は寒風山のはピンクでしたが、普通は白花が多いみたいです。
確かに穂状に咲きあがるので、ホツツジの名がぴったりですね。秋には葉が真っ赤に紅葉して綺麗だそうです。それにしても通t時は初夏の花だとばかり思っていましたが、こんなに遅く、コメツツジよりも遅く咲くつつじがあったとは・・。今までこの時期に石鎚山系に登らなかったので、全然知りませんでした。
ガマズミの実もかなり赤く色づいてきています。高山はやはり秋が早いですね。
桑瀬峠から20分ほど歩いたところで「近道ハシゴコース」と「通常コース」との分岐がありました。膝の悪いTさんのことを考えて、行きはハシゴコース、帰りは通常コースで下ろうということになりました。
分岐の道標からほんの少歩くとハシゴが出てきました。
アルミ製の綺麗なハシゴです。この後も山頂まで3,4箇所のハシゴ場がありましたが何れも綺麗なハシゴばかりでした。