七釜からしばらくは川の左岸の岩の上を歩きます。岩の上にはアワモリショウマが生えていますが花はとっくに終わっています。6月に来ればきっと花も綺麗なのでしょうが、その頃は梅雨時なので沢歩きは増水のために危険が伴います。
白いセリ科の花が見えてきました。
普通はセリ科の白い花は初夏から夏にかけて見ることが多いですが、今ごろ綺麗に咲いているのは珍しいです。帰宅してから調べるとシラネセンキュウらしいです。花期は少し遅くて9~11月となっています。林縁や流水のほとりで見かけるとありますから間違いないでしょう。
シラネセンキュウの全体像です。葉っぱには細かい切れ込みがあってにんじんの葉っぱに似ています。
シラヤマギクも咲いています。27日追記・・シラヤマギクではありませんが、不明の白いノギクでした。
画像は撮りませんでしたが、こんな沢沿いではおなじみのコチャルメルソウもいっぱい葉っぱがありました。
先ほどから大きなトチの木があるけど実がなってないね~と話していたら、実が落ちていました。
その辺に一杯落ちています。
自宅に二個持ち帰ったトチの実です。殻つきのと中身だけのと二つ持ち帰りました。中身は栗とよく似ていますが、アクがあるので十分にアク抜きしないと食べられないところはどんぐりと同じです。
信州や岐阜方面ではトチの実を加工したトチせんべいやトチ餅などをよく見かけますが、食用にするまでにはかなり手間がかかるようです。
最初は大量に持ち帰って食べる気でいましたが、結局、実を播いて見るために二個だけの持ち帰りとなりました。
そしてこの付近だったと思いますが、トップを歩くFさんがリスを見つけました。木ではなく岩肌を登っていきましたが、しょっちゅう石鎚山系を歩くS君も久々に見たそうです。私はと言えば、ついこの前の8月初めに牛の背に行ったときにも見ていますから、ここのところ、野生動物に会う機会に恵まれていますね。
相変わらず清流の左岸を歩きます。
しかしこの後再び右岸に渡り、沢を高巻きとなります。
巻き道の樹林の間から見えているのは犬吠の滝というそうです。時間は10時27分。
再び川岸に下りて左岸へと渡渉します。今回は岩伝いに渡ることが出来ました。岩に赤ペンキで印がついています。
11時過ぎ、河原の大きなハリギリの木の下で休憩です。おなかが空いたのでここでバナナを一本食べます。
この辺りで右岸から直登すれば、面河山に登れるのだろうな~という話が出ました。この辺りの標高が1100mぐらいだそうです。スカイラインから一旦下って、その後ほとんど登ってないので、まだまだ標高が低いです。沢沿いに歩くと、どうしても高度が稼げません。
10分ほど休憩したら出発です。ここからは左岸に沿って樹林の中を歩きます。入り口には赤テープがありますので、迷うことはないです。
左岸沿いはちょっとした平坦地になっていますが、そこにレイジンソウやシコクブシなどが咲いているようです。
赤と黒の派手な色合いはヤマシャクヤクの実です。黒く見えているのが種です。
春にはヤマシャクが咲いていたということですね。
オオマルバノテンニンソウも株はたくさん見ましたが、花はほとんど終わっていて、ほんのス株が咲き残っていたぐらい。
しかし、この付近はちょっとしたお花畑でした。
それと書き忘れましたが、堰堤からの道沿いにはキッコウハグマが多く、その後もしばらくキッコウハグマの株がずいぶんとありましたから、10月半ば頃にはキッコウハグマのお花見が出来そうでした。