沢の近くには様々な植物の葉が見られて、それを見るだけでもずいぶん楽しいものです。
7月末になるとスダレギボウシの花も咲いているのですが、今の時期はようやくアワモリショウマが咲いたばかりというところです。
大きな岩に2株のアワモリショウマがついていて、咲き始めたばかりです。
東赤石では沢に沿ってアワモリショウマを良く見かけます。
清冽な流れのほとりで咲く姿は、いつも夏に東赤石に来るたびに楽しんでいます。
しかし、この花も8月のオトメシャジンの頃にはすでに咲き終わった姿になっています。
岩にはアワモリショウマだけでなくスダレギボウシなど様々な葉っぱがついていて、それらを見ているだけでも飽きません。
この前来たときにはまだ咲き始めたばかりのコゴメウツギが、ずいぶん咲きあがっていました。
ウツギとつく木にはユキノシタ科やスイカズラ科の木が多いですが、これはバラ科なのですね。花は小さい花です。
この綺麗な沢をこの後直ぐに渡渉します。橋」はかかっておらず、流れも浅いので、いくつかおかれた石の上を渡ります。珍しく、大きなヒキガエルがその置石の植えに居座って動かず、かえるが苦手なRさんがしばらく動けなかったのが微笑ましかったです。
私は子供の頃に田舎育ちなので、カエルはいくら大きくても平気ですが・・。
今すんでいる家には庭池にウシガエルもいるようですし・・。
山歩きは意外と、普段出会わないサンショウウオやサワガニ、蝶など、生き物にも出会うことが多いです。
渡渉し終わると、道は植林帯に入り、それから先はちょっと単調な歩きが続きます。
ナルコユリは花が開いてるのをあまり見たことがありませんでしたが、この株は少し開いた花も見られました。
山に登ると良く出会う野草です。
前回来たときには、私は全然気づきませんでしたから、やはり目が多いと出会う野草も多くなり、嬉しいですね。
花はやはり蕾で、開花までにはあと10日はかかりそうです。
ヤマアジサイはこの付近ではまだ咲き始めたばかりです。標高はすでに1200ぐらいでしょうね。
前回も見かけたスミレです。前回はなんとなくヒゴスミレと書いてしまったように思いますが、Rさんに三裂しているからエイザンスミレよと言われ、ああ、そうだったと、いまさらながら初歩的な間違いをするな~とわれながら情けないです。
私は画像を撮るのを忘れたのですが、Rさんが小さな切れ込みの入った葉の植物を撮影しています。ツタウルシの幼株とのことです。ツタウルシは去年東赤石に来たときにも、ひどくかぶれるので絶対に触らないようにと言われたのを思い出しました。
登山道から沢筋のほうを見下ろすとオオバアサガラが見えました。
オオバアサガラは沢筋によく生えている木です。私のように山にしょっちゅう登る人間にはあまり珍しくはないですが、低地では見かけない花です。
前回は標高800~900ぐらいで咲いていましたが、今回見たのは標高1200ぐらいの場所です。
まだ咲き始めで、花序の先端のほうはまだ蕾です。咲きあがるとそれは見事なシャンデリアのような花です。
もうそろそろ、沢の源流を渡渉する地点に差し掛かると思うのですが、すでに1時間以上歩いているので、一本、とることにしました。
それほど気温は高くはないですが、登っているので、喉は渇きます。まだこれからトラバース道に出るまでにも300mの登りがあるので、Rさんにも軽く食べておいたほうがいいとアドバイスします。何しろ、この山は標高差が1000mあるので、ちょこちょこ食べていないとスタミナ切れしてしまいます。
休憩していると、一組の男女の方が登ってこられました。男性はかなりの年配とお見受けしましたが、足取りも軽く、日帰りの荷物にしてはずいぶん大きなザックを背負われています。お尋ねしたところトレーニングのために多目の荷物を背負っているとのことです。結局、その後、八巻山山頂や、下山のときにも、この方たちとお会いしたのでした。
休憩を10分入れた後、再び歩き始めます。
沢の渡渉点までもう直ぐのはずと思っていたら、案の定、5分ほどで渡渉点に着きます。
前回は満開だったヤブデマリは花も散ってしまい、見る影もなくなっています。やはり1つの株が10日以上も綺麗に咲き続けるというのは難しいことのようですね。
去年の秋にこの場所ではヤマブドウの株を確認していましたが、今回、ヤマブドウの新しい葉を確認できました。
ヤマブドウは我が家にもつい一ヶ月ほど前に植えつけたので、山で見ると、やはり気にかかります。
渡渉するといっても、かなり上流ですから流れは大したことなくて、ほんの数歩で渡り終えます。
渡渉点通過は10時20分です。
道はここで杉の植林帯から自然林の中を抜ける道になります。
登山道はこんな木々の間を抜けている岩の道に変わります。