トラバース道まで下ったら、あとは西に向かって平坦な道を歩きます。しかし平坦とは言っても、岩の上を歩くので、足元の悪いところもあったりで、早足であるくというわけにはいきません。雨が降ったりしていなければ、たいていは稜線伝いに歩くので、このトラバース道を歩くのは実に6年ぶりぐらいのことです。
山頂付近にももちろんシライトソウが咲いていますけど、なんといっても数が多いのはトラバース道沿いですね。不思議と、下で咲いていても良さそうなんですが、これは標高1600以上でないと見かけません。
そして、この山で見かけるシライトソウは草丈が低いのでほんとに可愛いです。
ユキワリソウも何のことはない、トラバース道沿いでも咲いていたのでした。でも、どちらかというと岩場を好むようです。
トラバース道の様子など、今回はあまり画像を撮れなかったので、03年に息子二人と登った時の画像です。
こんな岩ごろごろの道ですが、これでも稜線の岩場よりははるかに安全で楽です。
これも同じく5年前の画像でこのときは8月1日に登ったので、シモツケソウが花盛りでした。
ここも誰もいません。登山口には車は4台ほど止まっていましたけど、皆さん、沢コースを登って、早々に同じ沢コースを下られたのでしょうか?
まさかこんな雨の日に稜線歩きをする物好きな人はいないと思いましたが・・。それか、山頂から権現越えに向かわれたとしたら、私とはすれ違いですから、会うこともないということになりますが・・。
山荘近くのオオヤマレンゲの蕾は去年と同じく、6月末頃に咲きそうです。
剣山で見かけたオオヤマレンゲの花芽はまだ固かったですが、標高が低い分、こちらのほうが少しだけ早そうですね。
ガスで視界は50mほどでしょうか。
天気が良ければこんな風に八巻山の姿が見えるはずですが・・。
ここで、軽くおむすびを一つ食べて、すぐに下山にかかります。いったん山に入ると、できるだけ長く山にいたいといつも思うのですけど、これだけ雨が降ってるのと、カメラをこれ以上濡らすわけにはいかないので、仕方ありません。下山開始時刻は13時10分。
カメラはタオルにくるんでザックの中に仕舞い込みます。折り畳み傘ももちろん、仕舞いこみ、両手は空けて下山体制万全にします。沢コースを雨の日に下るのは初めてで、一寸緊張します。
しかし、心配していたようなことはなく、特に滑りやすくもなく、むしろ山道は適度に湿って歩きやすいぐらいでした。もともと下りは速いほうなので、どんどん下ります。沢の渡渉点も心配していたような増水もなく、順調です。
沢コースは花も少ないので、見るべきものも少なく、そういう意味では余計な時間を食わずに良いかもしれません。
去年、コケイランを見かけた場所では今年もコケイランがきれいに咲いていました。
ここで迷いましたが、ザックからカメラを出して、撮影します。
ついでに近くに生えていたエンレイソウの実になりかけた姿なども撮影します。
途中で一回休憩を取りましたが、あとは特に休まずに下ります。
かなり下って第一渡渉点を過ぎたあたりで目の前にエゴの花がぶら下がって咲いているところがありました。
登りの時もエゴやオオバアサガラの木には気づいていたのですが、高いところで咲いていて撮影には不向きだったので、諦めていました。
エゴノキの近くには白い小花をいっぱいつけた樹木もありました。
これはサワフタギかタンナサワフタギだと思いますが、どちらかはその場ではわからなかったので、とりあえず、全体像を撮影します。
帰宅して検索して調べたところ、葉っぱの鋸歯が高いのがタンナサワフタギだそうです。また、タンナサワフタギは葉の先が尾状に伸びているそうで、この条件も満たしていますから、この木はタンナサワフタギと考えてよさそうです。
筏津方面との分岐も過ぎ、瀬場に向かい、最後の植林帯の下りを下っていたら、前方に60代と思しき男女二人づれのパーティーが見えてきました。かなりゆっくり歩かれていたので、失礼して追い越させていただきます。赤石山荘にでも行かれてたのでしょうか?
下ってきて車を見ると、私より早くから止まっていた車で来られていたようです。
東赤石山には今まで5,6度来ていますが、この下山時刻は早いほうですね。
雨具と山靴を脱いだら即、車を発進させました。
車のヒーターを入れて少しでも早く、カメラと着ている衣類を乾かしたかったのでした。
下山するなり車のヒーターを入れたのはこれで三度目です。
4年前の秋田駒、3年前の剣山、そしてこの日。何れも、雨に降られて体を濡らしてしまった日です。これが秋山や春浅い山ならちょっとやばいですね。気温の高いこの時期は大丈夫ですが・・。
時間が早かったので、帰路は初めて、高速を利用せず、川之江から下道の国道11号を走って帰りました。昔はよく走った豊浜や観音寺付近をほんとに久し振りで走ったのですが、祖母の家が昔は豊浜付近にあったので、懐かしく思いながら走った事でした。