今日の山歩きは、散策程度にしましょうと、Tさんと話していました。
というのも、Tさんも久々の山歩きだし、何しろ、四国カルストは香川からはとても遠いので、アプローチに時間がかかるため、歩きはほどほどにする必要があります。もう一つの理由は、ここは山歩きというよりもドライブコースとしてのほうが有名で、標高1200mほどの高原に石灰岩や牛の放牧が見られるので、そういう景色もぜひ見てみたいのです。
ほかの山では見られない植生も魅力なので、まずは3時間ほど散策します。
歩いていてクサボタンを見つけました。
そうそう、ここ四国カルストは四国の他の山ではあまり自生していないクサボタンが見られるのです。頭の片隅にそのことはあったのですが、すっかり忘れていました。
今年はクサボタンの縁があるらしく、7月半ばの北アルプスでも、かろうじて咲きあがったばかりのクサボタンを見ることができたのでした。
ツクシクサボタンに比べると色が淡目で草姿も華奢な印象でした。
こちらは天狗高原の樹林帯の中で見かけたツクシクサボタンです。
外から見たガク片の色は淡く見えても、リバーシブルのようになっていて、内側はかなり濃い紫色をしています。
最初に樹林の中で見かけたもので、こういう日陰っぽいところに咲くのかと思ったら、尾根筋を歩いていると、うんとがっしりして花つきの良い株がいくらでもありました。
葉っぱなどもわさわさと繁って、頑丈そうな株です。こんなのがいくらでも見られました。
私の図鑑によると「ツクシクサボタンは母種に似るが花糸は葯の二倍以上。」とあります。
花の部分を切り抜いてみましたが、花糸の部分が長いようにも見えますが・・。
一眼のマクロレンズはまだ持ってなくて、コンデジを持っていたのに、うっかりとマクロで撮影しそびれました。
少しクサボタンについて予習をしていけば良かったですね。
石灰岩のそばで咲いているクサボタンです。これはまだ比較的、小さな株です。
こちらは山がガスっていた時に撮ったか、あるいはレンズが曇っていたかで、ぼんやりと写っていますが、ピンク系の花もあったようです。
とにかく、ここ四国カルストでは普通に歩いていると、いくらでも見られるという感じで、もっと、まばらにしか咲いてないのかと思っていたので、嬉しい誤算でした。
実はこの付近を歩いているとき、同行のTさんが絶不調で、撮影はただシャッターを切ったという程度でした。
今まで不調のTさんはあまり見たことがなかったのですが、この日はすさまじいブヨの攻撃と草の露を避けるために雨具の上下を着ていたのとで、熱中症気味だったようです。後で聞いた話では、足が何度もつったとか・・・。去年、北アルプスで調子を崩した後輩と全く同じ症状でした。
幸い、下山後間もなく体調もまずまずになったようでほっとしました。