四国カルストという名前だけは前々から知っていました。
実をいうと、結婚して間もない頃、一時期松山に住んでいたので、松山から香川に帰る際に、一旦、高知に立ち寄ってから、香川に帰ったことがあります。そのとき、高知に抜けるついでに四国カルストに寄ってみようという話になり、一度だけ立ち寄ったがありました。
去年の連休にも高校時代の友達と四国カルストに行こうという話になっていたのに、直前で没になりました。
そんな訳で、四国カルストとはあまり縁がなかったのですが、8月18日に山友達のTさんと四国カルスト行きが実現しました。
画像は四国カルストに行く途中、高知の山里で何度も見かけたカノコユリの花です。
カノコユリはうちの辺りでも庭植えでたまに見かけることはありますが、高知の山では自生していたそうで、美しいため、昔から栽培されていたようです。
さて、高知でも西のほうに位置する足摺岬や今回訪れた四国カルストは、我が家からはかなり遠い場所で、日帰りぎりぎりの圏内になります。
Tさんは何度か四国カルストを訪れているというので、今回はTさんにコース等を組み立ててもらいました。アプローチに時間がかかるので、集合は5時です。
5時といっても夏至からほぼ二ヶ月経った今では、5時前はまだまだ暗く、ライトをつけて走ります。今回はETCのついたTさんの車で、通勤割引を利用します。
今回のアプローチの地図です。ピンクで書き込んだラインが車で走ったところです。
高速高知道を須崎東インターで下り、まずは竹崎のお店で玉子焼きとおにぎりをお昼用に買い込みます。このお店は3年前に四万十川に行く際にたまたま立ち寄った店ですが、高知ではかなり有名なようです。
ここまではTさんの運転で来ましたが、ここから私がハンドルを握ります。長丁場なので、交代で運転すると楽ですね。須崎で197号に入ります。細い川に沿って上流へと向かうと、辺りは低山ですが朝霧が漂っていて、雰囲気があります。日照りがもう一ヵ月半も続いている香川では草まで枯れそうだというのに、高知では草や木々にも朝露が下りてしっとりと潤っています。水のない県からやってくると、いつも羨望のまなざしで見てしまいます。
津野に入ると、四万十源流などという看板がやたらと目に付きます。帰宅してから地図で見てわかったのですが、私が一度登りたいと思っている不入山などもこの付近から登るようですね。
Tさんの車のナビが言うとおりに、津野で右折し「天狗高原」と書かれた道に入ります。439号です。津野の目抜き通りと思しき町並みをあっという間に通り抜けると、一段と山の気配が濃厚になってきました。
Tさんが「ユリ」と叫ぶので、慌てて、車をバックさせます。
カノコユリの崖などからしだれて咲くのをタキユリというそうで、野草友達にタキユリが見られる場所まで訊いてあって、もう二年ほど前から行きたいと思っているのです。しかし、タキユリの見ごろになる7月末はアルプス行きなどで忙しく、なかなか高知まで足を伸ばせないでいます。
画像のカノコユリは個人のお宅の墓地周囲に咲いていたもので、これは立ち上がって咲いているのでカノコユリですね。
カノコユリは結局、ここでしか撮影しませんでしたが、道沿いのあちこちで見かけました。中にはタキユリのようにしだれて咲いているものもありました。
これだけ植えられているということは、かつては高知の野山ではごく普通に見られたということでしょう。
ギボウシは種類がとても多いそうですが、スダレギボウシでしょうか?
ふと道路の反対側を見ると、オミナエシの黄色い色が目に飛び込んできます。
すぐそばに柿の木や栗の木が見えるので、植栽されているようですが、それにしても見事な群生です。
道路の下は川になっていて、そちらのほうにもオミナエシが見えていました。
手前にはイノシシ除けなのか、網を張り巡らしたサツマイモ畑があります。
かなり山里なので、イノシシも多いことでしょう。
439号をしばらく走り、もう一度左折します。
そこはもうかなりの高度になっていることがわかります。
先日里山で見たコオニユリはすでに花は終わりかけていましたが、まだまだここでは綺麗に咲いています。
晴れていれば展望も良さそうですが、生憎と曇ってきて、コマツナギの葉案お向こうに見えている山もぼんやりとかすんでいます。
このコマツナギは草丈が高いのでタイワンコマツナギのようです。
車をとめたついでに、その辺を歩いたら、ヤマジノホトトギスが1株だけ見つかりました。
アップにするとこんな風です。香川の山でいつも見ているのより、白っぽい花ですね。
天狗高原のシンボル、天狗荘には結局、8時45分に着きました。
途中、休憩したり寄り道したりしましたが、我が家からは3時間半かかると思えば間違いなさそうです。
画像は天狗ノ森からの下りで見た、国民宿舎の天狗荘です。散策するにはこの駐車場に車を置かせてもらうのです。