8月下旬の高知散策、その1、コオロギラン

8月に入って、私の住む香川では猛暑が続いていて、里山散策もちょっと足が向きかねるのが本音です。

そんな折、いつもの山仲間の方たちと高知の夏の花を見に行こうという話が持ち上がりました。

高知は、例年ですと冬から春にかけて何度か訪れる場所ですが、夏や秋にも珍しい花が咲くところです。

この時期には涼しい四国カルストも魅力で訪れたいと思っていましたが、何しろ娘が出産を控えているので、遠出をしょっちゅうするわけにはいきません。どこか一か所と言うことで、数年前からぜひ見てみたいと思っていたコオロギランを見に行くことにしました。

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↑画像は山友達のマクロレンズをお借りして撮影したコオロギランです。

画像では大きく見えますが、実際の大きさは草丈5センチほど、花の大きさは4ミリほどです。

高知に行こうと思っていた8月第4週は高知の週間予報はずらりと雨模様になっています。週末にようやく晴れ間が出そうなので、25日に高松の山友達の方にも声をかけて行ってきました。

6時にいつもの場所で集合して高速に乗るときは雲一つない快晴でした。しかし、予報では高知は小雨と言う予報も出ていたのですが、高知道のいくつものトンネルを抜けて四国山地を越えると、瀬戸内側の快晴とは裏腹に高知は雲の多い天気です。

インターを下りて下道を走っていても雨の降った様子が見てとれました。狭い四国ですが、車でたった1時間余り走っただけでも天候がずいぶん違います。

目指す山に着いて、いざ歩きだそうとい段になって、雨が降ってきました。高知の雨はいきなり降り始めます。仕方なく10分ほど車の中で待機していたら、小降りになってきたので傘を差して出発です。コオロギランはずいぶん小さいと聞いているので、雨模様の天気では薄暗くて撮影できるかどうか、ちょっと心配でした。

その前に、おおよその自生地は聞いているものの、うまく探し出せるかどうか??

メンバーの一人が、以前「ここにコオロギランヶ咲きますよ」と教えていただいたという自生地にまず行ってみました。

杉の落ち葉が積もった上に何やら小さな緑の葉がついた小さな植物が直ぐに目につきました。

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最初に目についた株はこんな感じの株で、花がちゃんと開いてなかったのですが、黒っぽい杉の落ち葉の中で、緑の葉が結構目立ちました。

でも、目が良くて、普段植物散策に慣れているものでなければ、直ぐに見つけるのは難しいかも知れません。

周囲を見ると、同じような株がかなり見えます。

P8257103よく見るとこの株の花が咲いていて、これがコオロギランのようです。

標準レンズで撮影した画像ですが、下に落ちているスギの落ち葉や紅葉樹の落ち葉と比べていただければ、その大きさがわかると思います。

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マクロレンズを借りて撮影した画像の花の部分をトリミングしました。

こうやって見てみるとそれでもピンボケしていますが、何しろこの日は雨模様、しかも薄暗い樹林下ですから、ISOを最大にあげての撮影で、撮影条件は良くなかったので大目に見てください。

ラン科コオロギラン属で、絶滅危惧ⅠA類です。

私の持っているレッドデータブックには以下の記載があります。「暖温帯の林床に生育する。日本には近縁種がなく、オーストラリアに近縁種があるという。日本の植物の歴史を考えるうえで重要な植物である。茎は高さ5~10センチになり、長さ3^5ミリの小さな葉を一個つける。花は淡緑色~淡紅紫色。萼片と花弁は線形で開出し、長さ約4ミリ。唇弁は遠景で長さ約4ミリ。先端は浅く2裂し、ふちに鈍頭の鋸歯がある。唇弁の基部には肉質の坊状突起がある。・・・・…花期は8~9月。紀伊半島、四国。九州に分布する。もともと個体数が少ないことと、森林伐採などの環境悪化がリスク要因である」

牧野富太郎博士が発見者ですが、数年前に牧野植物園を訪れたときに博士が書かれたコオロギランの精緻な植物画が展示されてあったと記憶しています。

たぶん、コオロギランと言う名前を私が初めて知ったのもその時です。

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場所を少し移したところでも、コオロギランがあっちこっちで咲いていました。

小さいのでそれほど存在感がないのですが、今年は雨が多かったせいか、かなりの数が見受けられました。

もっとも、今年が初見ですので、今までと比べることもできません

画像は何株かがかたまって生えている様子ですが、こんな様子も結構見られました。

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最後にこれもマクロレンズをお借りしての撮影ですが、仲良く2輪並んで咲いていたものです。

高知にはこの時期、他にも見てみたい花があって、来年再訪できるかどうかは微妙ですが、機会を作って、ここ数年のうちにもう一度見てみたいものです。

 
 

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