キレンゲショウマの咲く頃だと、もう咲き終わりになっていて、半分種になりかかっているのですが、6月なので、初めて咲き始めの頃を見られました。
南アルプスや北アルプスでも、毎年のように見ている花です。漢字で書くと喘息薬種と書き、長野県の方言で喘息(ぜんそく)のことをズダといい、この草が喘息の薬用になることから、そんな名前がついたようです。私は標準レンズで撮影しますが(それと望遠しか持ってないのです)Tさんは購入したばかりのマクロレンズで撮影しているようです。
苔に花がさいているようです。ウマスギゴケの花でしょうか?ピンぼけですけど、実物は黄色くて可愛かったです。ウマスギゴケはこの前行ってきた笹倉湿原を形成している苔ですね。
やがて刀掛けの松までやってきました。西島からここまで普通に歩けば30分はかかりません。道の右手に小屋があるので直ぐにわかります。
上方には山頂ヒュッテが見えています。
刀掛けの松付近で、ミミナグサを見ました。標高1800以上の場所です。在来種のミミナグサは、もうこんな山地にしか咲いてないんですね。
刀掛けの松で左に曲がると行場に向かいます。行場周辺はキレンゲショウマなど様々な花が咲き、深い森に抱かれた、素晴らしい場所です。
行場経由で一の森にも約1時間ほどで行けますが、お花が多い道なので、花を見ながら歩くと1時間半はかかります。
樹林の中を通っていて、夏にはシコクフウロやヒメフウロ、シコクブシなどが咲き乱れます。
シロバナネコノメソウの咲き残りが見えました。シロバナネコノメというと、私の中では早春の花というイメージがあるのですが、まだこんな花が咲き残っているとは・・。
先ほど尾根道で見かけたのと同じようなネコノメの仲間も咲いています。
赤というとホクリクネコノメソウでしょうか?もっと詳しくいろいろな個所を見ればよかったのですが・・・。
まさか、剣山で見慣れないネコノメにこの時期、出会おうとは夢にも思いませんでした。
途中からキレンゲショウマ自生地に向かって下ります。この道はキレンゲショウマの花の時期には一方通行になるようです。しかし、この日は剣山そのものに登る人が少ない上、行場方面に来る人はましてや、皆無でした。
この日は良い天気で明るかったですが、この付近はガスが良くかかる場所で、地面もかなり湿り気を帯びていて、付近の岩なども苔に覆われて、いつもしっとりとしています。