三俣山荘を出発して双六小屋へと帰り始めたのは10時半ぐらいだったでしょうか。
同室の女の子の話では双六小屋から私たちより少し早く出発したご夫婦はこの雨の中、水晶目指して登って行かれたとか。「この雨の中を?」とびっくりしていたら、どうやら百名山を目指しているご夫婦だそうで、やっぱり百名山を目指すからには雨でも展望がなくても、山頂を踏んだということで意義があるようです。
三俣山荘からだと鷲羽山頂までは1時間半のコースタイムで、私たちも登ろうと思えば登れましたが、私はこれで、連続3回、つまり早池峰、東赤石と雨に濡れていたので、カメラも心配です。実際、この雨の中で使用したことで、デジ一はこの日の夕方から調子が悪くなってしまいました。
三俣山荘から三俣蓮華への登りで、山荘方面を撮影しました。
下のほうに写っているのは雲ノ平から来られた女性二人組の方です。
三俣山荘のほうから登ってくると、最初に雪渓を登るところがあって、この日のようにガスっていると道標が見え難く、ルートがわかりにくいようで、山荘へ下る際も登ってくる人に双六に行く道を尋ねられました。この方たちも、雪渓の前でうろうろされていたので、ルートが明瞭になるところまで、少しペースを落として先導します。
縦走用の荷物を背負っているので、登りは堪えるでしょうね。
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この辺りは、まだ緩やかな登りですが、最後の登りがちょっと急でルートが少し不明瞭なところがあるので、要注意です。
双六小屋で同室だった若い女性は単独だったのですが、結局、私たちと同行するような感じでついてきました。
体力はあるものの、山歩きに関しては初心者のようでしたから、ルートファインディングはまだ無理のようです。
結局、同行して正解でした。
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まだ撮影してなかったミヤマダイコンソウを見つけたので、これだけはと思い、撮影しました。
何事かと思ったら、ライチョウが道の真ん中でいました。
メスのライチョウがヒナを5,6羽も連れていて、守るかのように、自分の羽の下にヒナたちを隠しています。
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画像中央に、親鳥から少しだけ離れてしまったヒナが写っています。
ライチョウは雷が鳴りそうな悪天候の時に出てくるので「雷鳥」と呼ばれるのだと聞いたことがありますが、この日は後で少し雷鳴が聞こえましたから、まさにライチョウを見るには絶好だったようです。
親鳥はせわしなく動くので、画像がぼけています。
降りしきる雨のせいもあるし、何より登山道の土や岩の色が保護色になっていて、ライチョウが目立たないのですね。
双六小屋までの行程や、あるいは双六岳の登りで、以前はよくライチョウを見たものですが、今年は結局、この三俣蓮華付近でしか見かけませんでした。
この数年でもライチョウが減っているのだとしたら、哀しいですね。
数十年前には、アルプスで夏合宿をすると、7泊8日の行程のいろいろな場所でライチョウを見かけたもので、そう珍しいとは思いませんでしたが・・。
その頃は、登山者の食べ残した食料をライチョウが食べたりして良くないウイルスに感染しているなどと言うことを山渓などで読んだりしたものでした。今ではそんなことをする人はいないと思いますが、
当時は山で出したゴミを持ち帰らないという不道徳な人もいたようです。
アクシデントは、この後、起こりました。
三俣山荘から急遽同行することになった若い女性、Iさんが私の後ろで「痛い」と叫んだと思ったら、どうやら足を挫いたようです。
彼女の話では、今までに10回ほども捻挫をしているそうで、もう癖になっているのでしょうね。
思わず、私自身、去年の暮れに里山で足をひねったときのことを思い出しました。あの時も痛くて、しばらく起き上がれなかったのですが、その後同行の方にストックを貸していただいてなんとか全行程をゆっくりとですが歩いたのでした。
今回もIさんが足を挫いた場所から小屋までは普通に歩いて1時間の道のりです。彼女のストックはシングルなので、私のダブルストックのうち1本を彼女に使ってもらうことにし、彼女のザックと私のナップサックを交換します。ナップザックなのでもともと軽いですが、中から水などの重いものを抜いてもっと軽くします。
後は、彼女の様子を見ながらゆっくりと下りましたが、ペースは遅いながらも何とか歩けるようでほっとしました。
単独で怖いのは、こういう怪我や事故のあったときですね。
私自身も、去年は単独で歩き、最後の槍平までの下りはすれ違う人が「大丈夫ですか?」と言ってくださったのですが、怪我をすることなく体調も崩すことなく下山できたのはほんとに運が良かっただけなのだと、つくづく思いました。
この後は雨が降り続いたこともあって。結局、カメラは仕舞い込んだままで、双六小屋に着いたときも何も撮影してませんが、小屋に着いたのは14時頃だったと思います。
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去年の槍といい、今年の早池峰や東赤石といい、3,4年ほど前に買い替えたゴアの雨具も最近は防水が効かなくなっていて、今回の山行に出る前に雨具と靴にはしっかり防水スプレーをかけてきたのですが、やはり一日近く雨に降られると、着ているものはすべて濡れてしまい、靴も中に水が入ってしまいました。登山道が沢状態になっていたので、仕方ないといえば仕方ないですが・・・。
双六小屋の乾燥室に濡れたものを干して、乾いた衣類に着替えたら、生き返る思いでした。
最近の山小屋は濡れたものが乾かせるのでほんとにありがたいです。
昔、テント泊してた頃は雨が降るとみじめな思いをしたものです。昔山に登っていた人が今登らないのは、たぶん昔の不便だった山登りの思い出があるからだと思います。
皮肉なもので、ピストンから帰ってきた後、16時ごろになって、雨は一時やみました。そして、小屋の前の鷲羽岳っが再び姿を現しました。
でも、午後4時に雨がやんでくれてもね・・・・・。
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雨の中をピストンしてきた三俣小屋も今頃になって、良く見えています。
ここから見ると、三俣山荘から鷲羽山頂まではほんの一登りに見えました。
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しかし、数枚撮影した後で、カメラの具合が悪くなってしまいました。
ピントが合わなかったりシャッターが下りなかったりです。
やはり雨の中を無理やり撮影したのが悪かったようです。
夕食後、天気予報を見てみると、翌21日の下山の日も雨の予報が出ているので、どのみち、一眼での撮影は諦めるしかないようです。