再び、東赤石へ、その5、山頂へ
休憩を取る少し前から、空が曇ってきたようです。一週間前に私が下見に来たときと、まったく同じパターンで、最初は晴れていて、昼頃になると曇ると言うパターンです。
でも、タカネバラの撮影のときは良い具合に晴れてくれ、樹林帯を抜けて木陰がなくなる頃に、陽射しが翳ってくれるので、暑いときにはありがたいパターンですね。
この辺りまで登ってくると黄色いコツクバネウツギがまだ咲き残っています。キバナツクバネウツギとも言うようですが、ガク片が2枚なのでコツクバネウツギに分類されるようです。
東赤石のコツクバネウツギはとりわけ黄色が鮮やかで、前の週にはもっと低いところでもいっぱい咲いていましたが、1週間経つとさすがに標高1300程度では花が終わっていました。それに前の週に何とか咲き残っていたヒロハヘビノボラズの花ももう終わっているようです。
12時15分、山頂に向けて歩き始めます。
トラバース道に出て直ぐのところに、フウリンウメモドキの木があるのを去年、野草友達のRさんに教えてもらっていたので、確認しますが、残念なことに花はまだ咲いていませんでした。
フウリンウメモドキの実は去年、何度か見て、とても可愛かったのです。
秋の木の実が目立つ木は、どういうわけか花は小さくて地味なものが多いです。
マユミ、ニシキギ、ツリバナ、ツルウメモドキ・・どれも地味な花ばかりですね。
シロモジは丸い愛らしい実をつけます。
花は咲いていませんが、前の週に見かけたホソバツルツゲのようです。
この株はかなり大きめで、橄欖岩に寄り添うように生えています。
何もないところでは地べたを這いずるような感じで、生えています。
なんでもない木ですが、絶滅危惧種らしいです。
ここを右に登るのですが、真っ直ぐ行くと赤石山荘に行きます。
ここから直ぐに登るつもりだったのですが・・・・
まだトラバース道より上のバラは咲いてないだろうと思っていたのですが、気温の高い日が続いたので一気に咲いたようです。
ボケボケですが、なんとシコクギボウシの花芽が上がっています。
一週間前には花芽などどこでも見なかったのに、山の一週間の移り変わりは大きいですね。
時々、後ろを振り返ると、石鎚山系や稲叢山などの山なみが見えて、気分が良いです。
真っ白な花は言うまでもなくイヨノミツバイワガサですね。
今回は花に手で触って確かめました。
花に触るとほんとにベタベタとくっつきます。
それでネバリノギランという名になったようです。
花は8月には咲くでしょうね。
山頂付近にはもっと咲いていると思いますが、とりあえず撮影です。
先週はここに咲いているのを気付かなかったユキワリソウも、見つけました。
2,3年前にはここに数株あったと思うのですが・・。
葉っぱを噛むのを忘れて、またもやスノキなのかウスノキなのかを確認できませんでした。
ドウダンは前の週も今回も、綺麗に咲いています。意外と花期が長い花なんですね。
そして検索して思ったのですが、ドウダンは四国と九州には多いようですが、そのほかの地域ではあまり見られないようです。
四国の山では、割と普通に見られる木なのですが・・。
咲いていて当たり前と思っている花も、意外に他所では珍しい花も多いみたいです。
特に四国はツツジの種類がずいぶん多いということが、最近になってわかってきました。
直登して稜線に出た途端に、アカイシヒョウタンボクが咲いていました。
これも前の週にはまだ咲いていなかったのに、今回はあちこちで見かけました。
これも愛媛の絶滅危惧種です。
オオヒョウタンボクはアルプスでも見かけますが、アルプスよりも標高にして1000mも低い場所で同じような花を見られるわけですから、赤石山系というのは特殊な山なのだなということがよくわかります。
12時55分、赤石越を通過します。
山頂付近では、キバナノコマノツメがまだまだ頑張って咲いていました。
タカネバラが目当てとはいえ、やはり山頂を踏めるというのも、大きな喜びですよね。
Nさんにもしっかりと山頂を踏んでいただき、案内した私もほっとしました。
keitann様 こちらにも少々立ち寄らせていただきます。
東赤石山頂のこの岩舞台は御蔭で「見覚えのある景色」となりました。これも学習効果の一種でしょうね。
コツクバネウツギから始まって、ユキワリソウまで、なんとたくさんの種類があることでしょうか。
こちらのタイトルの「山好き、花好き」な方には堪えられませんね。
ちょっと大袈裟な表現かもしれませんが、「ありとあらゆる・・・・」花が集結しているような気さえしてしまいます。
投稿: ぶちょうほう | 2009-07-01 22:10
ぶちょうほう様、こちらにもコメントをいただき、ありがとうございます。
ブログを始めてからでも、東赤石に登ったのは10回近くになります。去年だけで5度登りました。
今年はすでに二度です。
それだけ花の魅力がある山ということでしょうね。
標高1700mとアルプスなどに比べれば格段に低い山ですが、地質の特異さなどで、固有種などが
多く咲きます。
全国的に見ると、アポイ岳、至仏山なども同じみたいです。
一応、花の百名山になっているみたいですよ。
投稿: keitann | 2009-07-02 00:00