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2005-11-07

花人 中川幸夫

迷ったが、もう一つエントリーをアップする。

実は蕪村の蘇鉄図を見た後、猪熊美術館を訪れた。

去年の秋から冬にかけては高松でミュシャ展、金刀比羅宮で遷座祭に合わせて行われた伊藤若冲の花丸図の公開などを観たというのに、今年は春からこっち、ずっとアウトドア一辺倒になっていた。今日の雨は久しぶりに芸術の秋を堪能する良い機会だったのかも知れないね。(日付が変わってしまった)

Dsc01141 

花人、中川幸夫さんの写真、書、ガラス展というのをしている。

私は花を生けるのはからきし駄目だが、それでも花を見るのと育てるのは大好きなので、美術館横を通ったときにこれは観たいと思ったのだ。

Dsc01139 3階の中川さんの展示は写真撮影は駄目だが、1階と2階はフラッシュなしであればOKとのことで、少しだけ撮影してきた。

これは常設展で展示されている猪熊弦一郎の絵。

中川さんについても私はまるっきり無知だったが、彼の生けた花はエネルギーが迸り出ていて、最初から最後まで圧倒されてしまった。実際に生けたものを展示してあるのではなく、生けたものを撮影した写真を展示してある。素材はバラ、カーネーション、ユキモチソウ、ムサシアブミ、アンセリウム、仏手柑、白菜など様々だが、私の中にある生け花やアートフラワーと言う概念が吹っ飛んだ。花を生けると言うと、なんとなく畑で摘んできた花を色を合わせて適当に茶花風に一輪挿しに・・・などと思っていた私は、頭をガンと一発殴られた。器も花に負けないだけのパワーのあるものを使用している。特にムサシアブミの花がお好きなのかムサシアブミを素材にした作品がいくつかあった。ユキモチソウは私も育てているが、切って花器に生けようなどという発想はとても出てこない。

1時間足らずの鑑賞だったけど、作品のパワーに圧倒されて、何だかぐったりとしてしまった。このものすごいまでのエネルギーは枯れが小さい頃患ったという脊椎カリエスという病気と無縁ではないのだろうなぁ。

興味のあるかたはこちらをご覧ください。

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