今年もカタクリのお花見、その4、ブナとシロモジ
予定ではこの後、尾根筋の道を通って帰路に着くはずでしたが、時間もまだ早いことだし、何より滅多にないほどの晴天なので、このまま帰るのは惜しいという話になりました。地図を見ると稜線までは400m弱の登りです。コースタイムなどを考えて、一の谷越えまで登り、その後、稜線を西に歩いてチチ山分れから大永山トンネルまで下ろうということになりました。S君が若い御嬢さんたちに「歩けるか?」と訊くと御嬢さんたちはにこやかに「大丈夫!」と答えます。Nさんご夫婦と私も願ってもない話なので大喜びです。
カタクリ自生地には次々と見物の方たちがやってきて、中にはここでお昼を食べている方もいます。
辺りには、シロモジの花も咲いています。今まではクロモジやアブラチャンの花を嫌というほど見ましたが、シロモジは標高1000mぐらいまで登らないとあまり見かけないのと花の時期がクロモジなどより遅いようで、今年の花を見るのはこれが初めてです。幹がクロモジみたいに黒くないのでクロモジとの見分けが出来ます。またアブラチャンは沢筋に多いですが、シロモジはどちらかといえば尾根筋に多いと思いました。
青空の中、点々と黄色い小花を咲かせるシロモジを見ていると、つくづく、山の春を感じます。
またブナの木もそれほど本数は多くはないですが、生えています。赤石山系にはブナが少ないと思いましたが、こちらはどちらかというと石鎚山系なので、ブナも残っているようです。
画像はかなり大きめのブナで、枝が三つに分れています。
カタクリが点在する自然林の様子です。画像ではわかりにくいですが、手前のほうにはカタクリが咲いています。もしカタクリが咲いてなくとも、この自然林を見るだけでもここまで来る価値があるな~と思えるのでした。おやつも一杯食べて、たっぷりと休憩した後、10時50分に出発です。
この頃になると、尾根道をやってきたのでしょう、行き交う人も多くなり「カタクリは咲いていましたか?」と訊かれることもしばしば。やはりこの時期は皆さん、カタクリ目当てで来られるのですね。
エンレイソウの花もここに来てちらほらと見かけました。この山に咲くのは紫色のごく普通のエンレイソウのようです。そう言えば笹ヶ峰で見たのもこのエンレイソウでした。石鎚方面や剣山ではシロバナエンレイソウの方を見かけるので、四国ではこの普通のエンレイソウのほうが珍しく感じます。
ナスビ平とお別れして、いよいよ、稜線目指しての登りにかかります。ルートは山の斜面西側を巻き気味についていますが、感じの良い自然林の林の中です。ところどころでバイケイソウの芽が出ていますね。
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