5月上旬に見た花、その11、キンランなど
今年もキンランを何とか見ることが出来ました。
何とかというのは、キンランはとても目立つ綺麗な花で、山道沿いなどで咲いていようものなら、すぐに盗掘されてしまうのです。
今まで、目にしたキンランが次回見に行ってみると盗掘されていて、跡形もなく消えていたことが3度ほどあります。
今年も早く見に行かないと、盗掘されてしまう可能性があるので、あちこちの掲示板などで貼られ始めて直ぐに、見に行ってきました。幸い、花は二つほど咲いていて、あの鮮やかな黄色を心ゆくまで眺めてきました。
ラン科、キンラン属。私がキンランを初めて見たのは4年前のことでした。車を運転していてもそれとわかるほど、この黄色い花は目立ちました。しかし、1週間後に再びその場所に行ったときには、もうキンランはありませんでした。
翌年、別の場所で再びキンランを見つけました。ですが、そのキンランも遊歩道から1mちょっとのところで咲いていたので、次回見にいたときにはなくなっていました。幸い、その場所のキンランはいくつか幼株があったおかげで、去年も数株で花を見ることが出来ました。去年、確認した株は5,6株はあったので、今年はもっと花が咲いているかと思ったのに、咲いていたのはこの1株だけでした。恐らく、数株が盗掘に遭ったようです。
数日前のことです。山友達のTさんから電話がかかってきて、私がキンランを撮影した数日後にキンランを見に行ったそうです。ところが彼女が見に行ったときには、まだ蕾のキンランしかなかったとか・・。
私の見た後で行かれたのですから、もっと咲きあがってなければおかしいのです。ということは私が見た株は掘り盗られたということなのでしょう。
現に私がこの山を下るとき、妙な老夫婦と会いました。奥さんのほうは背中にかなり大きなリュックを背負っていて、リュックの中からなにやら葉っぱが覗いているのです。車でこれるような低山ですから、そんな大きなリュックを背負っていること自体、おかしいのです。そのときも嫌な予感はしたのですが・・。
綺麗な花を掘り盗ったり、摘んでしまう人には、他にもその花が咲くのを楽しみにしているものがいると言う想像力が働かないのでしょうか・・。今年は、ずいぶん、こういうことが多かったように思います。
ある山荘で聞いた話ですが、イチヨウランだったか、珍しいランの花が咲いているときはその花を切ってしまうそうです。花がなければ、気がつかれず、株自体は助かるからだそうです。しかし、これだけ綺麗に咲いた花を切ることも私には出来なかったのでした。
山に登っていると、ほんとにいろいろなことを考えさせられます。
気を取り直して、こちらはツクバネウツギです。それほど高くない山から高山まで、5月~6月の山では良く見かけます。
秋には綺麗な赤い実と紅葉を見せてくれるコマユミの花はこんなに地味で小さな緑色の花です。
よく似た小さな白い花ですが、こちらは雌しべがよく目立っているのでサワフタギのようです。
名前はどちらも面白い由来がありますので、ネットで検索できるかと思います。
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