湯布院~阿蘇ドライブ、その4、早朝の散策
翌朝目覚めると、すぐに、窓の外を見てみます。
宿の方の話では、窓からは由布岳が見えるそうですが、着いた日はガスが山の下の方まで下りてきていて、どこに由布岳が見えるのやらもさっぱりわかりません。
そして、翌朝も、雨は降ってないですが、やっぱり由布岳は見えません。
先ずは温泉に入ります。何がいいと言って、温泉に泊ると、朝から温泉に入れるのが、嬉しいです。私は低血圧気味なので、朝はだいたいぼーっとしていることが多く、普段はぼーっとした状態で、お弁当を作ったりしているのですが、宿では何もしなくていいので、極楽ですね。
ひんやりとした朝の空気の中で、露天風呂に浸かっていると、なんとも言えず良い気持ちです。
主人に声をかけても起きないので、一人で散歩することにします。出掛けにちょっと迷ったのですが、宿の下駄を借りて、歩き始めました。平坦な道ですから、ウオーキングシューズでなくとも大丈夫でしょう。
早朝とあって、ほとんど人も歩いてない静かな道を歩くと、山道を歩くのとは一味違った散策です。
地図を見て、4年前に末っ子と来たときに泊った宿のほうを目指して歩きます。どちらかというと町のはずれを目指します。
少し歩くと、田んぼが見え始めて、、黄色い稲穂がたれています。
この夏の九州は水不足や日照りとは無縁のようで、どこを走ってもどこを歩いても、花や草が生き生きとしています。
そして、猛暑の平野部と違って、高原ですから、咲いている花も色が良いですね。
四国でも、町中よりも山里のほうが花を植え込んだお宅が多いものですが、ここ湯布院も花の好きな人が多いらしく、どの家もたいていは花が植わっています。
このお宅では、なんとカイヅカイブキの生垣の下草に、エビネがびっしりと植えられています。
そして、生垣の下には紫のトレニアの植え込み・・。
うちのカイヅカイブキの生垣も、最近、下の部分が隙間ができてみっともないので、こんな風に何か下草を植えると良いのかな?なんて考えながら歩きます。
地図を片手に歩いていたもので、地元の女性が通り過ぎるときに「道はわかりますか?」と訊かれました。湯布院の道は典型的な農村の道なのです。私の住む町は城下町なので、道は碁盤の目になっていますが、田舎の道って、カーブや五叉路などが多いです。
フウセンカズラの花です。私は一度も植えたことがないのですが、ご近所に作っている家があって、フウセンカズラの花とだけわかります。実はまだついてないみたいでした。
田んぼの向こうに、4年前に泊った宿が見えてきました。
湯布院の宿はこじんまりとした木造の建物が多い中、この宿はどちらかというと洋風の造りでした
相変わらず、雲が垂れ込めていて、山が見えません。
こういうときは画像を数枚撮影しておかないと、後で調べることができません。
後ろから私と同様に早朝の散策をしている女性の二人連れがやってきましたが、気にせず、かがみこんで撮影します。
ブルーの色がとても素敵な花です。
帰宅してから、調べたところ、どうやらナンテンハギらしいとわかりました。
四国の野山では会った事のない花です。
ブルーの色がなんとも素敵でした。
前回とまった宿の前を通り過ぎます。前にはなかった足湯がこの宿に設置されていて浸かってみたかったのですが、先客がいらしたので遠慮しました。
この付近は気持ちの良い田んぼが広がっているところです。
湯布院は温泉が出るところを除けば、ごく普通の農村という感じです。
遠くに目をやると、こんな具合にあちこちに湯煙が立ちのぼっていて、これがいわば湯布院のトレードマークでしょうか。
双耳峰の由布岳も勿論、湯布院のトレードマークなんですが、生憎と見えてくれません。
4年前に来たときはよく見えていて、画像も何枚も撮ったはずなのに、何度かパソをリカバリーしたせいで画像が消えてしまったようです。残念。
道はカーブしていて、再び、由布院駅のほうへ向かって歩きます。
傍らには温泉や宿が点在しているのですが、一つの宿の前で、早くもピンクのシュウメイギクが咲いていました。
我が家のシュウメイギクはまだ花芽がようやく目立ち始めたばかりというところで、開花は10月半ばを過ぎるかもしれないというのに、ここでは開花が早くて驚きます。
メマツヨイグサでしょうか。朝早いのと、曇っているのとで、まだ綺麗に咲いています。
実はうちの庭にも今年はこれと同じのが出てきましたが、夕方にはまだ咲いてなくて、朝はちょっと日が上がると萎んでしまうので、なかなかうまく撮影できません。
草丈が低いのは矮性なのか、それとも種まきを遅くして草丈低く咲かせているか、どちらかでしょう。
私は野草散策よりも以前からの趣味が園芸種の花を育てることでしたから、こういった植栽された花を見ることも嫌いではありませんし、自分の花育てにも大いに参考にします。
朝早いので、車などもほとんど走ってはないのですが、それでも車が通行止めになっている川のほとりの道は、一段とのんびり歩けるようです。
今年初めて撮影するキツネノマゴ・・。
後ろの田んぼの方向に目をやったら、由布岳の頂上が見えていてびっくりしました。
まるで、北アルプスの鏡平で、ふいに見え始めた槍ヶ岳と同じような見え方でした。
もっている地図が散策用の地図なので、由布岳の位置などもまるで気にしてなかったのです。
早朝なのでまだまだ綺麗なものです。
うちの畑にもいくらでもはびこっているタカサブロウですが湯布院で見ると、なぜか綺麗に見えますね。(^_^;
大好きなアメリカフヨウの花が田んぼの畦ですっくと咲いています。
馬籠の島崎藤村の生家で裂いていたのと同じ花です。
私にとっては花とその花が咲いていた場所とは一つの光景となって、脳裏にいつも焼きついています。
アメリカフヨウの背景が黄色く色づいた稲田というのも、ちょっと新鮮な眺めでした。
すでにエノコログサなどもたくさんの穂が上がっていて、初秋の雰囲気が漂います。
ここでも湯煙が立ちのぼって入るのが写っています。
朝餉の支度をしている香りもしています。
昨日も立ち寄った玉の湯の庭には白い野菊が二輪咲いていました。
一方、こちらは空き地に乱れ咲くヨメナ・・。赤いオシロイバナを混植になっていますが、夕方開花するオシロイバナは朝型にはすっかり萎んでいますね。
川で遊んでいるのはセキレイでしょうか。人懐っこい鳥で、人が傍に来てもあまり逃げないですね。
宿まで帰ってきたら、宿の庭のヤマボウシの実が一つだけ赤く色づいていました。
6時半から7時40分まで1時間あまり、ミニ散策をしてきたわけです。部屋に帰ると、主人も起きていました。
朝食は8時からなので、それまでにもう一度、温泉に浸かりました。
小さい宿だと、部屋から温泉までが近くて、温泉まで行くのが億劫に感じません。また、行く間も温泉でも誰にも遭わないのが良いですね。
朝食は案の定、ボリュームがあって、主人など朝からお代わりをしていました。私も、せっかく散策してカロリー消費したと思ったけど、また元の木阿弥でした。でも、旅に出たときぐらいは、カロリーなど気にせずに美味しいものを食べたいものですね。
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