岡山へダイセンキスミレを見に行く、その9、タチカメバソウそして下山
まずまず下ってきたところで、再びサンインスミレサイシンの花を見かけました。
スミレサイシンの花はずいぶん大きくて、呆れるほどです。
ここまで花が大きいと、いくらスミレ好きの私でもあまり可愛いとは思えないと書けば、サンインスミレサイシンが可哀想かな?
花径は2.5センチはあるでしょうね。
直ぐ近くに普通のタチツボスミレが咲いていたので、花の大きさを比べてみました。
タチツボスミレを一輪摘んできて、サンインスミレサイシンの花と並べてみます。
花の大きさがタチツボスミレの2~3倍はあるでしょう?
比べてみたら、その大きさが歴然ですね。
15時10分、ゲートまで下ってきました。
この調子なら下山は16時かな?
ガードレールのところに「朝鍋鷲ヶ山」という道標が見えます。
ずっと林道を歩いて山頂に至る道なので、山歩きが目的の人にはお勧めできませんが、私たちのように散策の好きな人間には素敵な道でした。
ここで標高860mです。
まだ200mほどは下らなければいけませんね。
ほぼ平坦に見える車道を下っていくPさん。
ウリハダカエデの花を見上げたり・・・
ミヤマキケマンやスミレのお花を愛でたり・・・
こちらはミヤマキケマンとキンシベボタンネコノメソウの群生・・・
車道沿いにもオオカメノキが咲いていました。
四国ではたいてい高山でしか見ない花なので、こんな林道沿いに咲いているのが物珍しく感じます。
↑道路法面を見上げると、この日最初で最後の咲いているミツバツツジを見ました。
15時35分、旭川源流の碑の横を通過します。
平成23年に源流サミットなんてのがあったんですね。
見えているオブジェみたいなのはこの源流サミットのときに作られたもの?
登りの林道歩きで見かけたのも、これと関係あったようですね。
この林道沿いも白いスミレが多く、たぶんオタチツボスミレの白花と思うのですが、ずいぶんたくさん咲いてました。
何やら見慣れない花が咲いているので、近づいてみると・・・・
なんと、久しぶりで見るタチカメバソウではないですか。
ワスレナグサみたいな花で、湿っぽい場所に咲く花です。
四国には分布がなく、実物を見る前から名前だけは知っていて憧れていた花です。
私が最初に見たのは北アルプスの朝日岳の下りだったと思います。その次に見たのは5年前に登った早池峰山で、それ以来見ていなかったので嬉しかったです。
その辺りにかなりの株数がひっそりと咲いていました。
たぶんPさんは初めて見たのでないかと思います。
タチカメバソウの周辺にもオオタチツボスミレとツボスミレのツーショットが見られました。
15時43分、切り出した木材の集積場みたいな場所に下ってきました。
四国でもそうですが、中国地方も大規模な伐採が行われているようです。
木の切り口に書いてある数字はどうやら木の直径を表しているようです。
中には直径50センチと言うのもありました。
材木を摘んである場所を過ぎるとすぐに林道が車道に合流しました。
車止めのようなものがあって、振り返ると先ほどの木の積み上げたのが見えます。
15時47分、車止めからほんの1~2分で、野登呂トンネルの出口のところで県道58号に出ました。
こんなところに出てくるんですね。
後は、朝方車で走った道を山の駅まで歩くだけです。
県道沿いにはまだ花が咲いているキブシが見られて、ちょっとびっくり。
オオタチツボスミレとヤマルリソウのツーショットはブルーのツーショットで、青い花が大好きな私を喜ばせてくれました。
目にも涼しい沢の流れを見ながら歩きます。
山を下りてきたことだし、時刻も15時を過ぎて、さすがに涼しいとは言えない時間帯ですが、見るだけで涼しく感じます。
沢の近くで気温が低いからか、ここではフジの花がまだ蕾でした。
見覚えのある五段滝の道標がありましたが、ここからだと藪の中を10分ほど歩かないといけないようなので、この日はパスします。
その後も、車道歩きは単調なのかと思ったら、どうしてどうして・・・
いろいろな植物が出てきて、飽きることがありません。
↑ハンショウヅルらしき花芽もたくさん見かけました。
花の時期に見てみたいですが、もう終わってるでしょうね。
元気に繁っているハンショウヅルの株です。
稜線ではまだ蕾だったシオデの花も山裾ではもう咲いていました。
地味だけど綺麗な花ですね。
ハナイカダの木も・・・
これはウリノキの蕾かな?
車道沿いに見られるなんて・・・・
まだ芽を出したばかりですが、コウゾかなと思います。
どうしてもわからなかったのが↑の植物です。
ツル性植物のようですが、緑色の小さな花が咲いていました。
数か所で見かけたのですが、帰宅して調べても、とうとうわかりません。
何か果実がなりそうな雰囲気ですが・・・。
ホウチャクソウも道端で撮影です。
上を見上げるとウワミズザクラが満開・・・
足元にはヤマルリソウの真っ青な花・・・
最後は普通にカキドオシの花で締めくくりでした。
登りに歩いた林道入り口まで戻ってきました。
下山は結局16時19分になってしまいましたが、車道歩きでもあれほどたくさんの植物がみられたので、仕方ないですね。
単調な歩きかと思っていた林道や車道歩きも次々といろいろな花や植物が出てきて、飽きるどころか最後までワクワクでした。
車に乗る前に自販機で冷たい飲み物を買い込み、ぐっと飲みほしたところで帰途に就きました。
帰りは例のごとく、車道からの大山を眺めます。
光線の具合で、山肌がのっぺりと見えていますが、朝鍋鷲ヶ山から素晴らしい姿を眺めているので満ち足りた気持ちで眺めることができました。
行きの車窓から眺めた水田はまだ田植えが終わってなかったのに、帰りの車窓からは田植えが済んだばかりの田んぼが見えました。
良いお天気だったので、きっと昼間に田植えをしたんでしょうね。
大山も十分眺めたことだし、何よりブナの新緑と数え切れないほどの花々に出会え、満足の一日となりました。
時期をずらして歩くのも良いものだと、しみじみ思ったことでした。
この季節にスミレをこれだけ見るのは楽しいですね。不明の花は何でしょうかね。気になりますね。
投稿: 多摩NTの住人 | 2017-06-22 12:45
多摩NTの住人様、こんばんは。
シロバナオオタチツボスミレも1種類に数えれば、この日は実に7種類ものスミレを
見ました。豪雪地帯なので、四国では見られないスミレも多く、行った甲斐がありました。
最後にアップした緑の花を咲かせるツル性植物は、かなり調べたのですが、今の私の
知識では同定に至りませんでした。
気になりますが、仕方ないですね。
また、そのうちに少し時期をずらせて観察すればわかるかも・・・です。
投稿: keitann | 2017-06-22 21:07