上阪の機会を利用して比叡山へ、その3、タニウツギ
牛尾宮にはすでに若い男性一人がいらっしゃっていて、建物に興味があるのか熱心に見ご覧になっていました。私は?といえば、せっかくですからお参りをと思い、お賽銭をあげるような場所を探すのですが、どちらの建物にもそのようなものがなく、仕方なく若い男性に尋ねたら、その祠にお参りするといいみたいですよ、と・・・
二つの拝殿の間に星道があって、歩いていくと岩に突き当たるのですが、その前に小さな祠があって、そこへお参りすればよいみたいです。
↑祠の周辺にはハナニガナがたくさん生えていて、花の好きな私は祠を撮影するのを忘れ、ハナニガナのほうだけ撮影してしまいました。
お参りが済んだら私のほうは比叡山まで登るつもりなので、ゆっくりともしておれず、少しだけもと来た道を下ります。
牛尾宮へ行く際に、比叡山方面に行くとしたらこの道しかないと見つけてあった道を辿ります。
ここから先は誰一人に会うことなく2時間半ほど山中を歩くことになりました。
道標もほとんどなく、頼りは私が参考にしていたHPのログ図と自分のスマホのGPSだけです。
まずは八王子山の南斜面をトラバースしている道を辿ります。
見上げると青空が見えるので、あのあたりが八王子山山頂なんでしょうね。山頂までほんの50mほどなので登って見たい気もありましたが、時間のことを考えて先に進みます。
道はいったん下っていて、石の柱が立っている鞍部のようなところに出ました。
ここまで休憩してないので、水分補給します。
なおも進むと植樹したばかりのような木がネットでくるまれています。
四国でも伐採後に植えられた苗木をシカに食べられないようにネットで保護しているのです。ということは、ここ比叡山にもシカが出没しているということですね。
傍らのヒノキの木にこんな看板がつけられていました。
ここはコールポイントだそうで、見ると途中で怪我などした際、このコールポイントを見て電話すれば、位置がわかりやすいというもので、大津市が設置しているようです。
確かにこの辺り、こんな天気の良い日曜日でも誰一人として歩いてないので、こういうのがあると有難いですね。
コールポイントからすぐの場所に大きな鉄塔がありました。
当然といえば当然ですが、関西電力の鉄塔でした。
道は植林の木陰になっていて、この日は気温が低い日だったのですが、木陰を歩くのでなおさら涼しくて快適です。私はホテルを出るときからずっとウインドブレーカーを着たままでした。
植林以外にもこれはリョウブの木の葉ですね。
植林の中をトラバース気味についている道です。
お昼前にスマホで確かめると、ここは分岐になっていて、左方面には沢に下っていくのでここは右に行きます。標高はすでに400mを越え、駅からだと350mは登った勘定です。
それにしても、スマホの充電率がすでに50%を切り、充電切れが心配になってきました。
人里に近い道なので、道がいくつもあって、おまけに植林ですから林業の人も入るでしょうし、分岐がいくつもあるのが結構うっとうしいです。
この先は参考にしているHPのログ図では三石岳の東を巻くようになっているようです。
道沿いに、背の高いアオマムシグサが1株。
このアオマムシグサってこんな時期に咲くんでしたっけ?
テンナンショウの仲間は地域によって固有種が多いので、もしかしたら比叡山方面の固有種という可能性もあります。
ここは道がえぐれたようになっていて、昔からの参拝道かもしれませんね。
やがて樹林が途切れ、えらく明るいところに出てきました。
妙な草が生え、木の枝が散乱しています。
どうも、この辺り、シカが走り回っている雰囲気です。
小さなムグラの仲間が咲いていました。
この仲間も難しいけど、ホソバノヨツバムグラかな~?
またまたコールポイントがあり、ここは比叡山33だそうです。
マツカゼソウがありますが、これも毒草なのでシカが多い場所ではよく見かけます。
こちらは花は探しませんでしたが、ヤブムラサキかな?
一人で知らない山を歩いていても、植物観察の趣味があれば、楽しいものです。
これは我が家の庭に生えてくる草でもあるトキワハゼのようです。
小さな花です。
ちょっとした繁みを抜けると・・・・
なんと,モチツツジが咲いていました。
色のある花を見ると嬉しいですね。
おまけにすぐ近くにはタニウツギまで咲いていて、ピンクの花が立て続けで2種類も・・・
すっかりうれしくなりました。
タニウツギは四国では咲かない花なので、本州の山で見ると嬉しいのですが、この日の比叡山で見られるとは夢にも思ってなくて・・・・
琵琶湖辺りはもう日本海に近いということなんでしょうね。
そして、花に夢中になっていましたが、ここから通行止めになっています。
どうやらこれは坂本方面へ下る道のようで、比叡山にはここから左に巻くようについている道を行くようです。。
その道を歩き始めた途端に、ここでもタニウツギが豪勢に咲いていました。
こんにちは。うっそうとした森が続きますね。タニウツギは四国では見られないのですね。比叡山で見られて良かったですね。
投稿: 多摩NTの住人 | 2018-06-08 08:17
keitann様 こんにちは
記事を読んでいて、心細くなっていますが、こうして記事が読めるのですから、無事に行って、そして帰って来られたということに違いありません。
花を見る趣味があるということは確かに素晴らしいことですね。
鹿のことまで類推できてしまうのですから、植物の知識は馬鹿になりませんね。
タニウツギの花がなかなか派手な咲き方に思えました。
投稿: ぶちょうほう | 2018-06-08 16:31
多摩NTの住人様、こんばんは。
比叡山の印象はやはり植林帯の山という事に尽きますね。
四国でも高知の山は圧倒的に杉の植林が多いのですが、比叡山はヒノキも多いような気がしました。
もしかしたら、比叡山の建物の檜皮葺の屋根を葺き替えたり健在に利用数できるようにという目的もあるのかな?と素人考えしました 。
そんな中、タニウツギとの出会いは予想してなかっただけに嬉しかったです。
四国ではタニウツギの代わりに濃い赤色のヤブウツギが多く咲きます。
投稿: keitann | 2018-06-08 19:42
ぶちょうほう様、こんばんは。
歩いている分には特に危険な個所もないし、全部の行程のうちのほとんどを林道のような
広い道を歩くので、特に心細いということはありませんでした。
ただ、三石岳の登りの最中でスマホの電源が落ちたのは参りました。
ほかに地図を持参してなかったので、現在地がわからないのはちょっと困りますね。
でもまぁ、三石岳の東側をずっと巻いていくということはわかっていたので、何とか
なりました。
植物観察の趣味がないと、こういうときは気が焦るかもしれませんね。
いろいろな花が出てくるたびに、いろんなことを推察したりするので、心細いと感じる
間もなかったというのが正解かもしれません。
シカの問題は今や全国規模かもしれませんね。
投稿: keitann | 2018-06-08 20:03