バイカウツギ
5月、6月にかけてはウツギの季節である。
山に行くと、まずツクバネウツギやマルバウツギなどが咲き始め、続いてコガクウツギ、ヤブウツギ、タニウツギなどが咲く。
山を歩いていてごくたまにバイカウツギを見ると嬉しくなる。
ウツギと名のつく花の中では一番綺麗だと思う。それに香りもことのほか良くて、良いこと尽くめの花だ。
↑画像の見事なバイカウツギは05年7月に仙丈ケ岳に登る前に大鹿村の林道を車で走っていて見かけたもの。一本の木にびっしりと花を咲かせて、辺りはとてもいい香りに包まれていた。こんな見事な木はめったに見られないが県内の山でもバイカウツギを見た事はある。綺麗な花なので、枝を切られたり手折られたりしていた。
私の住む地方ではバイカウツギのことをサツキバイと呼ぶようだ(5月に咲く梅のような花という意味?)ちょうど同じ頃に咲く、リキュウバイというのがあるが、それに対してサツキバイとなったのかも知れない。
数年前にご近所の方に何本か枝をいただいたが、挿し木に失敗した。
それからというものこのバイカウツギが植えたくて、HCなどで探すのだけど、なかなか見つからない。
04年の9月に花も終わった西洋バイカウツギ、ベルエトワールというのを見つけて購入した。鉢植えにしてあるが、今年はそれが良く咲いた。
日本に自生するバイカウツギに比べると花が大きめで花芯が赤みを帯びる。
香りも日本のものより華やかな香りがするように思う。しかし、バラのきつい香りやきんもくせいの香に比べるとこの香りのほうがほうが好きだ。
どうしても普通のバイカウツギが欲しくて今年の早春にHCで見かけた苗を買い求めた。苗といっても株立ちのような7~8本の枝を纏めてあるような株だったが、これがなかなか芽吹かずにヤキモキさせられた。
ようやく4月に入ってから枝のところどころから新芽を吹き出した。そして5月末に開花。
ところが咲いた花を見ると、そうも八重咲きのようだ。園芸用に改良された品種らしい。しかし・・・
私が見たかったのはこの4枚花弁のごく普通の山で見るようなバイカウツギだったのだ。すべてがこういうタイプの花だったら良いのに、と思うが、今となっては後の祭り。
因みにこのバイカウツギはほうっておくと、枝がピョンピョン伸びて、樹形がまとまりにくい。西洋バイカウツギも同じ。こんもりと美しく咲いて欲しいけど、無理なのかな?
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