キレンゲショウマ咲く剣山その3、登山道の花
剣山スキー場から回り込んで「ラフォーレ剣」手前まではガスが嫌に濃くてライトをつけて走ったが、見ノ越には9時5分に到着。リフトの駐車場には思惑通り、車も少なそうだ。お盆休みも終盤で台風が来ているというので、敬遠する人が多いのだろう。しかもお盆を過ぎるとキレンゲショウマ目当ての人はほとんどいなくなるのだ。
いつもなら見ノ越手前で剣山と次郎笈が良く見える場所があるのだけど、今日は展望もさっぱりダメ。
山靴に履き替え、ザックを背負ってリフトに乗り込んだのが9時20分ぐらい。
Rさんがリフトのチケットを往復で買っていたので私も往復で買う。
リフトに載ること15分で標高1420から1750の西島まで運んでくれる。
リフトに乗っている間、展望があるときは三嶺などの山々を見るが、展望がないので傍らのリョウブの木や、下の草原に咲いているオトギリソウなどを見る。8月はいつもリョウブが咲いていて甘い香りが漂う。オトギリソウがずいぶんたくさん咲いていて、まるでタンポポが咲いているようだ。
西島のリフト終点駅ではシコクフウロやナンゴククガイソウが出迎えてくれる。
シコクフウロは丁度見頃だけど、ナンゴククガイソウは花も終わりだった。
ここのは自生のものではないが、山道を登るとすぐに自生のシコクフウロにも会えるはずだ。
9時40分に、歩き始める。先にキレンゲショウマを見てから山頂に行く予定なので、先ずは刀掛けの松を目指す。
尾根道といっていい道だが、それほど乾燥しているわけではなく道の傍らの草叢もしっとりと露を帯びている。下界の土は20日間の日照りでカラカラなのに、ここ剣山では程よく雨が降っているらしい。
↑画像は今まで見かけたことはあっても名前を良く知らなかったタニソバの花。葉が赤くなっている。ミゾソバをだいぶ小さくしたような感じだ。名前は勿論Rさんに教えてもらった。
道は、結構、急といえば急だけど、刀掛けの松まではほんの20分ほどなので、撮影しながらでもすぐに着くはずだ。
一番目に付くのはオトギリソウだ。
道のわきに咲いているのは二種類のオトギリソウで、こちらは勿論タカネオトギリ。花が大きくて、シベの数が多いように思う。
私の図鑑には「花弁は長さ約4センチ、先に微細な鋸歯がある」とあるが確かに鋸歯が確認できる。
ナガサキオトギリと思われる株もあって、タカネオトギリと両方が仲良く咲いているが、花の大きさや咲き方が全然違うので、見分けは容易だ。
こちらはナガサキオトギリの花。タカネオトギリより小さい花でシベはそれほど多くない。
4枚葉のムグラの仲間はキクバムグラだろうか?この仲間は苦手だ。
他にもヒナノウスツボも地味ながらたくさん咲いている。
登山道を先に上がるRさん。
ガスが少しかかっていて、展望は勿論望めないが、花の撮影にはもってこいだ。
上ではまだ咲いてないかと思っていたが、そんなことはなくて、この時期は山頂付近も下もそれほど開花状況は変わらないようだ。
2年ぶりか3年ぶりかでレイジンソウを見ることが出来た。キンポウゲ科トリカブト属。
この花も秋の花といってよいだろう。7月末や8月初めだと、まだ咲いてないことが多い。この日もまだ蕾ばかりの個体も多く見かけた。もっと大きい花だったと思ったが草丈30センチほど。咲きあがってくるともう少し大きくなるのかも知れない。
毒草なので鹿に食べられることもなさそうだ。
10時、刀掛けの松に着く。このまままっすぐ登ると山頂方面、左に折れると行場経由で一の森へと向かう。
キレンゲショウマは行場付近に咲く。
ここからはシコクフウロが多くなる。
南アルプスで背の高いタカネグンナイフウロを見たばかりなので、草丈の低いシコクフウロが可愛く見える。
このルートは森の中を巻いている道なので、夏でも木陰でひんやりと涼しい。
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