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2006-11-06

下山

雷岩からは唐松尾根を下る。

Sさんの話では登りに利用した丸川峠経由の道に比べると少しきついので、下山に利用するのが良いとのこと。

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今から下ろうという山道沿いにはススキが一面銀色に光っている。この前行った、徳島の落合峠もそういえば一面のススキの原だったっけ.。「富士には月見草が良く似合う」といったのは太宰だそうだが、「峠にはススキが良く似合う」とでも言いたいほど、晩秋にはススキがぴったり来る。

Dsc00527_1 ようやく撮影可能になったデジカメで眼下の上日川ダムも撮影してみる。お昼休憩中には少しガスっていた空もこの頃にはまた晴れてきた。

下りは普通の下りだと思うが、Yさんは上りは平気だが下りが怖いという。後方でSさんがすかさず、下りの足運びのレクチャーをしてくださった。足は小刻みに運ぶ事。大股で歩くと膝への衝撃も大きいし何より転んだり滑ったりしやすい。私などはもう何十年も前に覚えた山歩きだから、何も考えずとも足が勝手に動くが、Yさんにとってはこれが初めてのまともな山歩きだ。今頃の人はほとんどストックを持って歩く人が多いが、それに慣れた人はストックなしでは歩けないというのも、分かるような気がしてきた。

私が歩くとおりに歩いてみて、とYさんに言う。足運びを覚えるには慣れた人間の歩きをすぐ後ろで真似するのが一番かも知れない。

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200メートルも下ると、樹林帯に入り後はずいぶん歩きやすい道になった。

小鳥の鳴き声が聞こえ始めた。Sさんが「コガラだね」と言う。なにやらSさんが後ろで鳥の鳴きまねをし始めた。そうすると面白いことに少し離れた枝に隠れていた小鳥が近寄ってきた。頭のすぐ近くの枝でめまぐるしく動くさまは見ていてとても可愛い。

おまけに枝でさかさまにぶら下がっているではないか。まるでこうもりだ。

Yさんが「山ってただ歩くだけではなくて、花や木や鳥やいろいろな楽しみがあるのね~」と感心したように言う。そうだね。山はただ歩くだけではつまらない。花や風景、樹木などいろいろなものを見て、風の渡る音や小鳥の鳴き声、様々な音に耳を澄ますのが楽しい。夜には美しい夜空。朝焼けや夕焼け・・。山では本当に無数の楽しみを見つけられる。

Dsc00541_1 やがて、福ちゃん荘横の分岐のところまで出てきた。来たときは山道を歩いたのだが、帰りは違う道をということで舗装された道路を歩く。

前を行くのは上りで見かけた可愛い犬を連れたファミリーの方たち。

Dsc00540 道沿いには葉を落とした冬枯れの木々。いつの間にか山は冬枯れの季節に入ろうとしていた。

上日川峠には14時40分到着。

Sさんの車に乗り、元来た道を帰る。帰りは西日を浴びた紅葉が一段と綺麗だ。

無理を言って、一段と鮮やかな紅葉の見えるカーブで車を止めていただいた。

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落ち着いた落葉松の黄葉の色がなんとも言えず綺麗だ。

四国ではあまり見かけることのない落葉松の黄葉はしっかりと目に焼付けておかねば。

塩山駅発15時30分の特急で変えれれば良いなぁと思っていたが、Sさんのおかげでちょうど10分前に着く事が出来た。

帰りはこれまた運良く二人で並んで座ることも出来、Yさん待望のビールも車内販売で売りに来た。私も長年の夢だった山登りの帰りの電車でビールを飲むという夢が果たせたのだった。

最後に、Sさん、この度は本当にお世話になりました。またこれからも機会があったら、ドンドン一緒に登りましょう。

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