花と雪渓の北アルプスへ、その6、稜線へ
鏡平の小屋からは標高にして200mも登れば稜線直下と思われる場所に出ます。普通に歩けば40分ぐらいの登りを、昨日撮影できなかった分を取り返そうとばかり、私たちは1時間もかかって登ります。途中、双六小屋から下ってきたと思われるパーティー2,3組に会いましたが、何れも単独か2~3人の小規模なパーティーばかりです。
山道沿いには高山特有の花たちが出てきました。
キバナノコマノツメです。鏡平の小屋までは見かけませんでしたが、さすがに稜線が近くなると咲いています。花だけ見るとオオバキスミレと区別がつきにくいかも知れませんが葉っぱが全然違います。
この辺りではかろうじてオオバキスミレもちらほらと見られ、スミレに興味がない方から見れば、どちらも「黄色いスミレが咲いてるな~」と思われるだけかも知れないですね。しかし、こうやって並べてみると顔もちょっと違いますね
シナノキンバイも出てきました。ハクサンイチゲと並んでアルプスではお馴染みの花です。この花を見ると、「あ~、アルプスに来たな~」と思います。
花はまだまだ咲き初めで、シナノキンバイとハクサンイチゲは8月上旬までは楽しめそうです。
わさび平から双六岳山頂まで、このコースでは下から上まで、いたるところで見られました。
04年に登った秋田駒以来で見かけたベニバナイチゴ。南アルプスでは見なかった花で、東北や北アルプスに多いようです。種類が多くて見分けが難しい野イチゴの仲間では珍しい赤い花を咲かせるので、容易に見分けがつきます。実は見たことがないですが、8月の末~9月に実るそうで、あまり美味しくないとか・・。私が実を食べられるのはいつの日でしょうか?
辺りはガスっていて、視界は100mほど。
稜線上はところどころ雪渓があって、時には雪渓の上を歩かねばいけませんでした。
しかし、危険なところは特にありません。前日はいきなりの雪渓の高巻きで驚きましたが、稜線上のほうが日当たりが良いので雪が早く融けたようです。
弓折岳の北にある鞍部と思われる弓折乗越通過は8時45分。普通に歩けばここまでは40分ぐらいでしょうから大幅に時間を食っていますが、今日の行程は超楽勝なので、それもまた良しでしょう。
コメント