高越山で秋を見つける、その5
駐車場から花を見ながらゆっくり歩いても、30分も歩けば高越寺に着きます。
途中に奥の院へ上がるための鎖場なども見えましたが、ともかく高越寺を目指します。
道の傍らにはブナのような大木も時折見かけます。
11時半には高越寺に着いていました。先に着いたSさんは境内で親しそうに男の方と話していましたが、お寺の管理人の方だそうで、毎日のように高越山に来ているSさんとは懇意のようです。私はとりあえず、お参りをします。
高越寺の山門を内側から撮影した画像です。表参道を通らなかったので、裏側から眺めることになりました。火事で他の建物は焼けてしまって、この山門と鐘つき堂だけが焼け残ったそうで、竜などの彫り物は昔からのの物でとても見事でした。
高越寺を検索した記事の中からコピーさせていただきました。それによると
「高越寺は修験道の祖・役行者小角(えんのぎょうおづぬ)が七世紀に建立したと伝えられ、弘法大師が801年28才の時にこの山で修業されたと伝えられています。本尊・蔵王権現(高越大権現)、脇仏(千手観音菩薩)であり、毎年8月18日に十八山会式が盛大に執り行われています。
山頂には高越神社(祭神・天日鷲命)があり、明治の神仏分離令により管理が分かれているが、十八山会式の時だけ神社から神輿を繰り出し神仏習合となり紫燈大護摩供養が修されます。これまで三回修されていましたが行者の高齢化が進み二回になっています。当日は数少ない女人禁制となっており、山門より下にある女人道で待機し、日が変わった暁方に女人入山が許され二回目の護摩が修されます。」とあります。
本道にお参りしていたら、建物の脇で小さな小さなピンクの花が咲いています。
園芸種のシレネかも知れません。そして、本堂の手前の土にはこれまた黄色い花がいっぱい咲いています。普通はお寺の境内には草はあまり生えていませんが、標高1100mもある山中ですから、なかなか人手が行き届かないと見えます。
しかし、さすがに山の中のお寺らしく、境内に生えている草もオトギリソウです。これはナガサキオトギリのようでした。
その近くにこれも黄色い小さな花が咲いていて、カタバミかな?と思ったら、なんとこれもまたオトギリソウなのでした。
草丈わずか5センチほどの小さなオトギリソウで、コケオトギリというものかも知れません。
可愛かったです。
先ほどのナガサキオトギリとのツーショットです。花の大きさの違いがよくわかりいただけると思います。
コケオトギリは初めて見ました。
お参りが済んだら、休憩所の中でお昼を食べます。お寺に参拝する人のための無料休憩所のようでした。
Sさんの顔見知りという管理人の方が、熱いお茶まで入れてくださいました。Sさんもお昼を買ったお店でいただいたという「魚寿司」という物を分けてくださいました。よく酢が利いた寿司飯の上に、鯵の開いたのが一枚ずつ乗っています。もしかしたら酢はスダチを使っているのかも?夏場ですから酸っぱいものが美味しく感じました。途中、単独の女性の方がしたから登ってこられましたが、この暑さの中で大変だったのでは?と話しましたが、「そうでもないですよ~」とお元気でした。
ゆっくりご飯を食べて、デザートのコーヒーゼリーも食べたら、そろそろ出発です。帰りは違う道をということで、山頂を通る尾根道コースを案内していただくことになりました。
山頂への道は山門の直ぐ横から石段を登ります。途中、白装束の信者の初老の女性が下りてきましたが、60代と思しいのですが、足取りも軽く下りていかれます。しょっちゅうお参りに来ているんでしょうね。
10分足らずで山頂に着きます。山頂にはお大師さんのお像があります。高越寺は真言宗のお寺なのですね。一足先に登られたSさんが「誰かがこんな花を植えているよ」と・・。近づいて見てみると、植えられた花ではなく、フクオウソウです。
名前はそのときには度忘れして思い出せなかったのですが、帰宅して調べたらすぐわかりました。
私も初見でしたが、珍しい花のようで各地でレッドデータ扱いのようです。
全体の姿です。葉の形の特徴があって、これなら葉っぱだけでもわかると思いました。
キク科フクオウソウ属。
山頂の手前から、なにやら見慣れた葉っぱが・・・。今年はあちこちで葉っぱを見たマイヅルソウの葉っぱです。四国では剣山系や石鎚山系、法皇山系などでも見ますが、普通は標高1500以上で見ています。標高1100で見かけるのはずいぶん珍しいと思いました。ただし、実はみませんでしたから、花が咲いたかどうかは不明です。
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