オコヤトコ~牛の背、その4、森林限界を抜ける
シコクフウロが咲いていた1486mピークと思われる地点から、やや東よりに進路を取りダラダラした尾根を進みます。針葉樹が生えていていかにも熊が出没しそうな雰囲気。進んでいくとヌタ場というのでしょうか、小さな水溜りの横を通過します。やがて少し勾配のついた斜面となり、上がっていくと、再び平坦な場所に出ます。北方向からの踏み跡らしきものも見えて、それが亀尻峠からのルートなのかも知れません。上方に赤リボンが枝にぶら下がっていたので、このゆるい斜面を直登します。
登り道の真中でコナスビの花が咲いています。何しろ花の少ないルートなので、こういう花を見かけると思わずデジカメに手が伸びます。それに私の場合は登りで見かけた花が赤布の役目をしてくれます。帰りにもその花を目当てに下るというわけです。
登りきった所で展望が開けました。
北西の方角に中津山が綺麗に見えます。ようやく中津山の姿だけは覚えられそうです。
日差しを避けて樹林の陰で一休みします。東の方角には樹林の合間から目指す牛の背ピーク方面が見えています。
しかし東には行かず一旦m樹林の中を北に登ると、直ぐに森林限界に出ました。時刻は12時14分です。
ここを抜けると、もう展望をさえぎるものはありません。
笹の中に小さな小さなホソバシュロソウが咲いていました。笹原の中では一体にどの花も小さめです。
目の前にはこんな眺めが広がります。入道雲がかにも夏山らしい雰囲気です。
笹の中をトレースが縦横無尽に走っていて、どれを通ってもピーク方面に行けそうです。Kさんがまず天狗塚方面に行こうと言いますが、12時を回っているので、先に牛の背でお昼にしようと提案します。
しかし、なんとも牧歌的な眺めですね~。人は誰一人いません。
オコヤトコ沢の源頭部と思われる場所です。沢の源頭部に来るといつもある種の感慨を覚えます。この小さな流れが、やがてはあんなに大きな流れになることに・・・。そして、自分の足でここまで来れたことに・・。
ここでも小さな小さなシモツケソウが目にとまりました。草丈わずか10センチあまりです。ヤマラッキョウと間違えそうでした。
標高1757mです。
keitann様 こんにちは
オコヤトコのこのシリーズを始めから読み進めてきました。
(今日は時間が取れてこんな贅沢も出来ます)
今までどの方のブログにもなかった、面白さを感じてしまいました。
まず、オコヤトコという名前に対する興味に始まり、上手く行きつけるかどうか、臨場感溢れる語り口についつい乗せられてしまい、自分も一緒になって、足場の悪い斜面を、立ち木につかまりながら登ってみたりさせられてしまいました。
ブログの紀行文にこんなジャンルがあっても良いですね。
できれば一升瓶の「道標」も是非見たかったものです。
次の展開も面白そう(失礼)ですね。
オコヤトコをネットで調べて、「お小屋床」で木地師が小屋がけする床(小屋床)から出た言葉ではないかとありましたが、これも面白い考証だと思いました。
投稿: ぶちょうほう | 2007-08-09 10:50
先頭を道を探しながら歩くのって、サブリーダーの役かな
面白いね(失礼!)
昔を思い出すような山歩きだね
橋を渡って最初に、どうして道が違うと思わなかったのかい?
再び山道とクロスする地点も見逃したのだね
余り人が通らないので、登山道よりも営林署の人達が付けたふみ跡のほうがはっきりと残ってた訳だね
で、で、それからどうなるの?(笑)
投稿: ヨックモック | 2007-08-09 20:49
ぶちょうほう様、こんにちは。
今回歩いてきた山は、四国でもかなり奥深い山になります。しかしオーソドックスなルートからは、山好きな方たちに結構登られているようです。
本当はそのオーソドックスなルートからまず登り、山をある程度わかってからバリエーションルートを登るというのが順番ですね。それが今回は誘ってくださったKさんが普通のルートを登ってしまっていたので、いままであまり登ったことのないルートを行ってみようと言う趣旨のようでした。
一升瓶やお皿、茶碗の欠けたのが道の傍らに置いてあるのはちょっと見ものでした。画像、ほんとに撮影してくれば良かったですね~。
オコヤトコの語源・・・ネット検索されたのですね。なんだか舌をかみそうな名前で、事前に電話でこの登山口の名前を聞いたのですが、覚えられなくて、今回は私にとってはいろいろな面でリサーチ不足の山歩きとなってしまいました。しかしこれで林道の様子やいろいろな登山口の位置関係などもわかったので、次回からは一人でも行けそうです。
投稿: keitann | 2007-08-10 15:47
ヨックさん、こんにちは。
ちゃんとしたパーティーではトップを歩くのはサブリーダーの役目ですよね。今回はそれほど大きな意味はなくて、私がいちばん歩くのが遅いので、私のペースで登って欲しいということだったようです。実際は暑さに極端に弱いKさんが、この日はスローペースだったのですけどね・・。
とにかく地図とにらめっこで歩かなければいけなかったのですが、そういう意味ではルートファインディングの面白みのある歩きでしたよ。
橋を渡った最初はルートは合っていたんです。途中でルートが巻き気味になるんですが、それをそのまま行くと私たちが進んだ沢筋で、ほんとはどこかで尾根筋を上がるルートとtの分岐があったはずなのですが、見過ごしてしまったようです。
沢筋の道はたぶん林業のための作業道だったようですが、これが結構踏まれている道でした。結果的には沢筋でとても涼しい道だったので、悪くはなかったんですけどね。
投稿: keitann | 2007-08-10 15:57