高知花紀行、その5、オオイタビとアシズリノジギク
大堂トンネル付近でしばらく散策した後、再び車で走ります。何しろ、今日は長距離を走るので、一箇所で時間を食っていると、香川に帰るのがとんでもない時間になってしまいます。
大堂トンネルはまだ新しいトンネルで、恐らく海岸線まで迫っている山々を貫通して、海岸に直通できるようにつけられたのでしょう。案の定、およそ2kmはあろうかというトンネルを抜けると、そこはもう海でした。
しかし、私が思い描いていた海岸ではないようです。これも後で調べてわかったのですが、大堂海岸は高さ100mもの断崖が続いた海岸だそうで、そんなところは瀬戸内にはないと思います。
トンネルを出て直ぐに分岐があって、左方向は大堂山展望台とかお猿公園とか書かれています。一見、山道のような感じなので、パスして、ここはそのまま直進です。すると、どれだけも走らないうちに休憩所のような展望台のようなところがありました。眺めも良さそうなので、そこで車をとめてみます。
後でわかったのですが、そこは一切休憩所というところで、東屋だのトイレも設置されており、まだ新しくて綺麗です。駐車場は道際に3,4台しか置けなさそうですが、特に他の車が来ることもなさそうです。
早速、展望台のような場所に行って、海を見ます。東方向に小さな島のようなのが見えて、それが柏島という島でした。さきほどから、標識に柏島というのが何度も見えたのは、この島のことだったのですね。島といっても橋で繋がっています。これも後で調べてわかったのですが、柏島はダイビングのメッカのよう場場所らしいです。
そして、柏島の後ろに大きく見えているのは沖の島です。釣りをしない私でも沖の島のことは聞いたことがあります。それほど四国の釣り人の間では有名な島らしいです。丁度、少し前に、友人の息子さんで海で亡くなった子がいて(といっても30歳です)散骨は沖の島でしたのだという話を聞いた後でした。友人の息子さんのY君は海とダイビングを愛したコでしたから、沖の島にも何度となく来ていたのでしょうね。
山は道の直ぐ横まで迫っているので、道路法面に自生している植物を見てみることにします。
先ほど宿毛の道の駅で見かけたツルソバがあちこちで咲いています。
香川の海岸では私はあまり見かけたことがないですが、暖地の海岸に生える多年草です。タデ科、タデ属。花の形はミゾソバなどとよく似ているので、タデの仲間と言うことは直ぐにわかります。
いくつかアシズリノジギクもしくはノジギクと思われる白いキクの花の画像をアップしてみます。
何枚も何枚も写真を撮りますが、それでも撮り飽きることがありません。
花後はピンクに変色するものが多く見られました。その辺はリュウノウギクも同じですね。
この株などは、葉が白っぽくてアシズリノジギクと言ってよいのではと思いました。
青々とした葉、それにまさに今を盛りと咲いている花を見ていると、これが12月の半ばとはとても思えないですね。
↑画像にはやはり高知では御馴染みの羊歯の仲間が写っています。
Nさんが「さっきからこの葉っぱがよく目に付くけど何でしょう?」と言います。これは野草友達のRさんのところで、見ていたのでわかりました。オオイタビです。
確か実がなるはずと思って、見ると、目の前に実がぶら下がっていました。長さが5センチほどの実です。これが食べられるとは思っていませんでしたが、検索によると紫色に熟したものは食べられると書いてあるサイトもありました。
最初はオオイタビの実は珍しいのかと思っていましたが、そんなことはなくて、ツルはあちこちで這いずり回っていて、よく見ると実もあちこちで見かけました。
クワ科、イチジク属らしです。常緑ツル性木本です。しかし、香川では見かけたことがないように思います。
この画像ではノジギクの後方にウバメガシの木が写っています。ウバメガシだけは瀬戸内の海岸にはいやと言うほど生えていますので御馴染みですね。
クスノキによく似た木も見かけました。クスノキは自宅にも生えてるので、よく知っている木ですが、葉がクスより長めなのがちょっと違います。
シロダモの葉もこれと似てますが、実はシロダモは赤い実のはずだし・・・。
帰宅して、いろいろ調べたところ、ヤブニッケイのようです。ニッケイというのは香料の肉桂(ニッキ)のことで、今ではシナモンというあれです。ただしヤブニッケイはあまり香りがなくて香料にはならないようです。ヤブニッケイと言う木があることは知っていましたが、これも初見でした。
そして何の事はない、直ぐ近くでシロダモの木もあったのでした。
このつやつやとした常緑の葉っぱは葉っぱだけ見るとよく似ていますね。
シロダモの実をズームして撮影してみます。こういうとき、一眼デジの40-150mのレンズが役に立ちました。
今までだとこの距離では望遠しても綺麗に撮影できたためしがなかったですからね。
ケイさんとこを拝見していて、とつぜん「山越えうどん」を食べたくなったです。
東京にも店を出してくれればいいのに。
値段は三倍になってもいいから。。。
投稿: あゆ | 2007-12-20 10:52
あゆさん、こんばんは。
私のところをご覧になっていて、「山越のうどん」を連想されましたか?
特にうどんについての記事は書いてないので、私=讃岐=うどんという図式の連想が働いたんでしょうね。(^。^;)
山越うどんを召し上がったことがあるんですか?高松空港に近いので、高松に飛行機利用でいらっしゃると割と簡単に食べられますよ。ただし、最近は週末などはいつも混んでいて、多少、時間待ちしないといけないみたいです。でも、並ぶ価値はありますけどね。
私はいつも高松の南にある山に登る時に、近くを通るので、山越うどんを食べることにしていますよ。平日の9時ぐらいですから、並ばずとも直ぐに食べられますよ。
釣りのほうのシーズンオフの時にでも、いらしてください。ご案内しますよ。
投稿: keitann | 2007-12-20 17:09
あはは、あのですね、ケイさん。
先に山越うどんをどっかで見ていたんです。
食べたことはありません(^^)
>釣りのほうのシーズンオフの時にでも、いらしてください。ご案内しますよ。
飛行機でうどんを食べに行くなんて、あはは。
それにしても、ケイさんワールドは凄いです。
ボクが、ついでに探検している丹沢山塊の林道や軽井沢界隈の低山なんか見るもの、映像を残したいものなんか僅かです。
ケイさんとこなんぞ、クルマを止めたらそこが最終地点。
その一箇所だけで写真集ができそうですね。
投稿: あゆ | 2007-12-21 09:50
あゆさん、それがね、飛行機でうどんを食べに来る人も多いみたいですよ。
山越の駐車場なんて、北海道から東京から京都から九州ナンバーまで全国の車が揃ってますよ。今はナビがついてるから、皆さん、旅行がてらに四国までうどんを食べに来るみたいです。あのみーこママさんの息子さんも、時々、大阪から車飛ばして来ているみたい・・・。高速台と瀬戸大橋の通行代がうどん一杯の値段の100倍以上なんですけどね~。
去年、systemさんと大菩薩峠に登ったときも感じましたけど、関東近辺の山は完全にオーバーユースなんでしょうね。
人が登りすぎて、植生がももすごく影響を受けているようです。
後輩の話では私達の学生時代の頃とはずいぶん変わったそうです。
四国は山が多くて、しかも人が少ない・・・高知はその中でも特に過疎化が進んでいるので、足摺のまだ西なんて、ほとんど誰も行かないようなところですよ。
高知の方にとっては悩みの種が私のような植物散策が趣味のものにとっては逆にパラダイスなんですから、皮肉と言えば皮肉な話ですが・・。
投稿: keitann | 2007-12-21 18:05