鶏足山、その6、帰りの道中で
帰りは、とにもかくにも、通行時間制限の13時30分~13時50分の間に工事中の個所を通ってしまわねばなりませんので、あまりゆっくりと散策する暇はありませんでした。車でキャンプ場を後にしたのは13時22分です。
そんな厳しい条件ですが、ヒヨドリジョウゴがあまりにも見事だったので、ちょっと撮影するために車をとめました。
これでもごく一部だけを撮影したものです。ヒヨドリの好物とはいうものの、あまり食べられて様子はありませんね。もっとも、今年はもっと美味しいものが山にはたくさん実っていたのかもしれません。
ちょっと上に芽を転じると、こんな見事なモミジもあります。モミジの前にはおあつらえ向きにススキまで・・。
工事をしていた分岐からキャンプ場までは往路で時間をはかったところ、道を途中間違えたりしながらも25分で登っているので、帰りは道もわかっていることだし、20分もあれば下れるはずです。ところが工事の個所に来たら、なんと早くもダンプカーが道をふさいでいます。驚きました。が、時計を見ると13時40分・・・通行時間制限は13時50分までなので、まだ10分余裕がある筈です。するとダンプカーが道を空けてくれました。やれやれ・・・ほかに車が通らないので早めに工事に取り掛かろうとしたのでしょうね。
時間制限をなんとかクリアしたので、ようやく気持ちが落ち着きました。ここからは少々道草しても平気です・・・。
そう思ってのんびりと下り始めたら、すぐにタカネハンショウヅルの実を発見しました。私は視力が結構いいので、運転していても、いろいろなものが見えます。
勿論、安全運転の範囲内での話ですよ。
9月から10月半ばまでは花を見られるタカネハンショウヅルも11月ともなればすっかり実になっています。
毛がぼうぼうでまるでオキナグサの実のようです。
しかし、しっかりと結実していますね。タカネハンショウヅルはそれほど高山というのではなく、標高500m~1000mぐらいでよく見るようです。したがって、登山道よりも林道や車道を車で走っているときのほうがよく見かけるようです。
直ぐ近くではコスミレも綺麗に咲いていました。今年は秋にシハイスミレ、スミレ、コスミレの3種類ものスミレを見ることが出来ました。
しかも、スミレの横にはオオイヌノフグリまでもが咲いています。この日は丁度ポカポカ陽気で、こんな花を見ていると、まるで春が来たようです・・・が、近くにはちゃんとキツネノマゴや犬タデなども咲いてますから、やはり秋なんですね。
後ろを振り返ると、さきほどんpキャンプ場からの下りで見えた岩場が見えます。古宮岳という岩場かもしれません。肉眼では岩場に赤いもみじが映えて、とても綺麗です。
Tさんと「すごい岩場やね~」と感嘆しました。
下っているとまたまた大きなダンプカーがやってきました。工事をしている個所があるので、一日に何度もダンプカーが行き来しているようです。朝と同じように道路の広くなった個所までバックしてトラックをかわします。そしてこれも朝と同じく、車をとめたついでに辺りを散策してみました。
また後方を振り返ると、今度は鶏足山と1085mピークが良く見えています。先ほどとまったところからは岩場の陰になって見えなかったのです。
こうやって見ていると、1085mピークへの私たちが歩いたルートは、見えている稜線の少し裏側になるようでした。それにしても鶏足山の岩場は遠目にもかなり目立ちますね。
陽射しを受けて輝くばかりの黄金色です。
道から上を見上げるとなにやらピンクの花が咲いていました。よく見るとピンクのシュウメイギクのようです。
上に上がる細い道があって、その道は山の斜面に建つ民家に建つ民家に続いているようでした。草に覆われた道を少し登ると、シマカンギク、シュウメイギク、シロヨメナなどが咲いています。季節はもう11月下旬でしかもかなりの山の中だというのに、、まだ花がこんなに咲き残っているので、ちょっと驚きました。
高知や徳島、それに香川でも山の中で自生しているシュウメイギクはこのタイプのものです。
京都の貴船神社に多いので貴船菊とも言われるピンクの花を咲かせるシュウメイギクです。
それにしても、平野部の我が家の庭のシュウメイギクもすでに終わっているというのに、山の中でまだ咲いているなんて不思議ですね。
花は全体としては終盤に入っているようでしたが、この一輪などは、まだ十分綺麗です。
こうしてみるとキンポウゲ科の花の特徴が出ていますね。
辺りにはヒガンバナの葉っぱも多かったので、秋口には真っ赤なヒガンバナが目を楽しませてくれそうです。そして、ヒガンバナの葉っぱの上には、ここもシマカンギクが枝垂れて咲いていました。
植えられているのか、自生なのかよくわからないお茶の木の花も真っ白で綺麗でした。
まだまだ日が高いうちに帰路についたので、帰りは大歩危橋の袂にある歩危マートというお店に立ち寄りました。TさんがTVで見たそうで、名物の大きなお豆腐があるそうで、ほんとに大きなお豆腐と油揚げを売っていました。一丁買うと、とても食べきれないので、半丁買って、それをお店の方に二つに切ってもらって、Tさんと分けたのでした。
車は歩危マートのすぐ下にあった大歩危駅に駐車させてもらいましたが、私はこのときまで、大歩危の駅がここにあることなんて、全然知りませんでした。
考えたら、多度津~高知間を結ぶ土讃線には、小学校6年の時の高知への修学旅行以来、一度も乗ったことがないのです。
香川の人間が高知へ行くのは昔からほとんどが車を利用することが多く、高速で結ばれた今は、なおのこと車利用なので、土讃線の駅を見ることがなかったのでした。
今回は鶏足山自体は短い歩きでしたが、11月末だというのに、シマカンギク始め、いろいろな花や木の実が見られて、思いがけず花散策を楽しむ山行となったのでした。
keitann様 こんにちは
此処でタカネハンショウヅルの髭もじゃの姿を見せていただき、ありがたく思いました。
小生はこれの花を見た覚えが無くて、ましてその後の姿などはとても見られませんでした。
拝見するとやはりケレマチスとは類似性が有りますね。
「古宮岳」は立派な姿ですね。
お茶の花が清浄無垢に見えますね。
投稿: ぶちょうほう | 2007-12-09 14:01
ぶちょうほう様、こんばんは。こちらにもコメントをいただきましてありがとうございます。
タカネハンショウヅルの花を見たのは去年の10月が初めてでしたが、その後何度も、実や花を見ています。四国の山地ではそれほど珍しいものではないようです。
クレマチスの仲間は種類によって、実の形態が違うようですが、タカネハンショウヅルの実がいちばん毛むくじゃらでした。
もう少しするとこれがボタンヅルみたいな綿毛になるのでしょうね。
お茶の木も徳島や高知の山ではほんとに良く見かけます。
投稿: keitann | 2007-12-10 00:15