« 我拝師山~火上山縦走、その3、梅一輪 | メイン | 我拝師山~火上山縦走、その5、中山から火上山へ »

2008-02-13

我拝師山~火上山縦走、その4、岩場を登る

この出釈迦寺(しゅっしゃかじ)奥の院は別名を「捨身ヶ嶽禅定」(しゃしんがたけ、ぜんじょう)とも言います。地元の人は「ぜんじょう」と呼び習わすようで、私も父がそう言っていたのを聞いて育ったので、長い間、この山の名を禅定というのだと思っていました。

56で死んだ父は、野山の好きな人で私も小さい頃からワラビ狩り、キノコ狩と野山を連れ歩かれたもので、今の山好き、アウトドア好きな私はその頃に下地が出来上がったようです。禅定の山は父がよく行っていたようですが、不思議とこの山だけには連れてきてもらってないのです。そんなこともあっていつかは登りたいと思っていたのでした。

P2113319

昨日、近くまで行く機会があったので、少し霞がかかったような天気でしたが、我拝師山を北東の麓から眺めてみました。

北側から見ると、禅定のお寺はこんな具合に見えます。

P2113317 山頂も入れるとこんな風です。

よくもまぁと感心するような場所に建っています。

八十八ヶ所関連のお寺は、半分ぐらいはこんな山の中に建っていますから、巡礼しるほうもなかなか大変です。

P2073008 話は8日の山歩きに帰りまして、山頂に向かって出発したのは11時です。

ここからが岩場の始まりで、いきなり鎖場が見えますが、最初はたいしたことはないです。

鎖を掴まなくとも岩場の溝伝いに登っていくと、やはり信仰の道なので、辺りにはお地蔵さんがたくさん見えます。

P2073009 この場所がお大師様が身を投げようとした場所のようです。因みに捨身ヶ嶽という名は弘法大師が7歳のときにここから身を投げようとしてついた名前らしいです。

P2073010 鞍部から50m以上は登ったところで、見晴らしのよい場所があって、今から登る中山や禅定が良く見えています。

あたりは何のツツジかツツジの木やヤシャブシの木が多かったです。お地蔵様の左に見えているのがヤシャブシですね。実を染物に使うという木です。

P2073012 岩場の登りの傍らにヤマラッキョウも咲き後が見えました。

P2073016 先ほどからキク科の花の咲き跡が見えていて、シマカンギクだろうか?リュウノウギクだろうか?と言っていたのですが、花弁の白い色がかすかに残っている株があったので、リュウノウギクだろうと推測しました。

リュウノウギクを撮影していると上から先ほどの高知からのパーティーが下ってきました。「何の花を撮影してるんですか?」と尋ねられたので「リュウノウギクですよ」というと初めて聞く名前だとのこと・・。高知はアシズリノジギクを初めとして野菊の種類が多いのですが、香川ではちっとも珍しくないリュウノウギクのほうがかえって珍しいのでしょうか?

P2073017_2 岩場ののぼりが終わって、山頂付近の台地に出ました。

讃岐の山はどれもお椀を伏せたような綺麗な形をしていて、絵本の山の絵にそっくりな形をしていますが、山頂付近では台地のようになっているのが特徴です。

山頂付近は樹林になっていて、驚いたことにはまだ雪が残っていました。

P2073020 この辺りなど、まだ10センチ近い積雪でした。降ったのはこの5日ほど前なのですが、気温が低い日が多いので、今年は低山にも結構雪が残っています。

P2073022 山頂には11時25分着です。

昨年、この善通寺の5つの山を200人もの人が縦走するという大規模な催しがあって、そのときに整備されたのか。瀬戸内海が見えるように山頂の樹林が切り開かれていました。

予習が十分ではなくて、我拝師山の標高はどのぐらいかな?と思いながら登っていたのですが、481mと讃岐の里山にしてはまずまずの高さですね。

P2073027 山頂にはどういうわけかタラの木が多かったです。タラの芽もさすがにここまで採りに来る人はいないのでしょう。

それにこの山は神聖な山なので本来は飲食も禁止なのです。

コメント

こんにちは。
keitannさんのバイタリティに脱帽です。残念ながら私の子供の頃は、あまりそのような経験ができませんでしたよ。

この山は低い方なのですか?
雪が10センチも残っているんですね
巡礼参りをする八十八ヵ所のうちの1つなのですか?
いつか八十八ヵ所巡りがしたいです

多摩NTの住人様、こんばんは。
私が見ている限りでは、子供の頃に野山を歩いて育った人は、長じてもそういう風に過ごすみたいですね。
そういう意味では、私は亡くなった父にすごく感謝しています。もし、そういう子供時代を送っていなければ、今の一番の楽しみを知らずに人生を送ったわけですから・・。

yuukoさん、こんばんは。
標高500m足らずですから、四国では低いほうの山になります。四国でも香川はいちばん山らしい山が少なくて、だいたいが低山なんですよ。
しかし、そんな低山でも今年は雪が完全になくなることが少ないです。一昨日、昨日と言ってきた高知の低山はさすがに雪はないですが、愛媛や香川は今年は雪が良く降りますよ。
この山がある善通寺というところは弘法大師のゆかりのお寺ですから、八十八ヶ所の札所もこの付近は多いんですよ。
八十八ヶ所巡り・・・歩くと無心になれていいみたいです。私の先輩のお父さんも88歳らしいですが、すべて歩かれて、あとは香川の札所を残すだけらしいです。
どうぞいらして下さいね。

讃岐冨士から我拝師山を臨み登ってみたいなと思いました。岩場に花もありますので季節にはお邪魔したいな・・・・
でも、香川の山は山じゃないのが高知の人間には物足りないですねえ。遊びに出かけるのならいいけど山登りにならないですもの。うどんとセットで行くしかないですね。

流れ星さん、昨日は遠いところから、こちらの里山までお疲れ様でした。
我拝師山の岩場はちょっと面白いですね。横倉山の岩場みたいなものです。そして岩場には不思議と花が多いですね。
しかし、これらの花が咲く時期は、他の山がもっと面白いんじゃないですか?
仰るように香川は精々、1000mぐらいの山しかないので、愛媛や行うちの方には物足りないでしょうね。でも、花は案外咲くんですよ。
それと美味しいうどんも県外の人には魅力でしょうね。これに懲りずにまたお越しくださいませ。

コメントを投稿

フォトアルバム
Powered by Six Apart

私のもうひとつのブログです。よろしく

更新ブログ