槍穂展望の山旅、その14、雨のやみ間の散策
小槍の姿もぼんやりと見えます。たまたまカメラが手近にあったので、間に合いましたが、数秒後にはまたしてもガスの中に消えました。
そして、この日はとうとう、その後、樅沢岳方面は見えても、槍穂は姿を現してくれませんでした。
しかし、雨のほうは、午後になると上がったので、散策に出かけてみました。
のんびり花旅は、こんな風に小屋でゆっくりと散策できるのが何よりです。
前日に鏡平への最後のルートを外してしまったので、どこで外してしまったのか、確認することにしました。
小屋から下へと歩いていくとキヌガサソウのこんな姿も見られます。
キヌガサソウはたいてい樹林の下で咲いていたり群生したりしているので、こんな具合に花姿の全体を見られるのは珍しいかも知れません。
これはまだあまり大きな株ではないですが、私たちが泊った部屋の窓からは池のほとりにとても大きなキヌガサソウの花が咲いているのがよく見えるほど、キヌガサソウは大きな花です。そして、鏡平付近にもキヌガサソウはとても多いのです。
17日の晴天とこの日の雨で、雪渓がどんどん解けて、水が沢を流れ出しています。
今回の山小屋での朝晩の気温は去年よりずっと高いようで、前夜の双六小屋もストーブを炊かずにいられるほどでした。
雪渓で道を外した場所は直ぐにわかりました。私たち同様、やはり雪渓をそのままあがっていって、おかしいと気づき下ってこられたご夫婦と、丁度会ったのです。雪渓をトラバースしたところに一応、小さな黄色いテープがあるのですが、ほとんど目に付かないような代物でした。しかもトレースが上へ上へと登っているので、間違うはずです。
前日に見かけたミツバノバイカオウレンがここでも咲いていました。
花だけ見るとバイカオウレンと区別がつかないほどです。
逆さ槍が見られる池のほとりにはチングルマの花が咲き、コバイケイソウが生えていますが、残念ながらコバイケイソウの花は今年は裏年です。
池のほとりでいると、愛媛から来ているというパーティーの人がいて、驚きました。
雨の中、小池新道の登りはとても大変だったそうです。そして、翌日は双六小屋から西鎌経由で槍ヶ岳山荘まで歩くそうです。その女性は一ヶ月に二度ほど山に行ってるといっていましたが、長距離なので、ちょっと大変かもしれません。
空は時折、夏空の表情を見せますが、それも長くは続きません。
泊った部屋から見えた樅沢岳方面ですが、上のほうは姿をなかなか現しません。
前日の素晴らしい眺めを見ているので、頭の中でその姿を思い浮かべます。
大部屋には、東京都下から来たという男女混成のパーティーが、散策から帰ると入っていました。
kさんは近くだというので、しきりにその山の会に入会を薦められていたようです。リーダーの男性の人は単身で徳島で2年ほど働いていたそうで、四国の話も弾みました。
また、夕食のときに隣り合わせになったご夫婦は奈良からこられたご夫婦でとても感じのよい方たちで、二人で全国各地の山を歩いているそうで、四国の山にも何度も来ているとか・・。山小屋ではそんな風に、各地から来ている人のそれぞれの山のお話を伺うのも楽しみの一つですね。
翌日はお天気も良さそうとのことで、4時起きに備えて、8時半には消灯し、眠りにつきました。
アルプスの山小屋を利用すると全国の方々とお話が出来て楽しいですよね
投稿: アコモ | 2008-08-01 18:30
アコモさん、こんばんは。
去年もアルプスの山小屋で神奈川から来ていた単独の男性の方やオランダの若者などと食事中に
隣に座って、いろいろなお話で盛り上がりました。
そのときの山の状況は、そのとき歩いてこられた方が一番良くご存知なのでみなさん情報交換しているみたいです。
私も鏡平では愛媛のパーティーの方に双六までのルート状況を尋ねられましたよ。
投稿: keitann | 2008-08-01 23:42