石鎚山系で小さな花のお花見、その2、アサギマダラ
石鎚の前に見えている針葉樹林はウラジロモミで、石鎚の周囲にはウラジロモミやシコクシラベなどの針葉樹林がありますが、標高1500辺りにはウラジロモミが、標高1700を超すとシコクシラベの樹林になるそうです。
この日の土小屋もまずまずの盛況で、高速1000円効果のせいで、先週に続き本州ナンバーの車もちらほら見受けられました。
身支度を済ませ、歩き始めたのは8時34分です。
土小屋から石鎚方面目指して歩くのは、これがまだ二度目です。前回は去年の9月末の東稜を登ったときです。
瓶ガ森にはほんの少しだけガスがかかっていますが、それも直ぐに晴れそうな気配です。
石鎚は日本百名山に入っているからか、知名度も四国ではダントツで、全国から登りに来る人が多いようです。
そして、中高年しか見かけない四国の山には珍しく、若い人もかなり見かけます。
歩き始めて直ぐに、同行者のなかで唯一の男性であるKさんがアサギマダラを見つけました。
随分弱っているのか、笹の葉っぱにとまって、飛ぶことも出来ないようです。
5月末~6月と言えば、アサギマダラは精々標高1000mまでの低山でしか、今まで見たことがありません。
それがなぜ、標高1500mにいるのか、わかりません。いつもだと石鎚や剣山といった高山でアサギマダラを見かけるのは7月末~8月の盛夏なのです。アサギマダラはまだ生態などもよく分かっていないのだそうですが、こんな早い時期にこんな高い場所でいるのがもし温暖化のせいだとしたら、ちょっと悲しいですね。
先週、先々週と、岩黒方面でもたくさん見かけたコヨウラクツツジがこちらでもやはり咲いていました。
他のちょっと高い山系でも良く見かけますから、四国ではごくポピュラーなツツジです。
わずかに赤味を帯びたこの新緑は、花芽の様子などからカマツカと思いましたが、どうでしょうか。
ショウジョウバカマが道沿いにあちこちで見かけますが、どれも咲き跡ばかりです。
標高1500のこの付近での開花時期はいつ頃なのか、ちょっと気になりました。
石鎚山系にはカエデの種類も多いようで、岩黒でもナンゴクミネカエデなどを見ましたが、今回はこんな花をつけたかえでを見ました。
花がぶら下がって咲いています。
わからない樹木や野草は、とにかくいろいろな画像を撮っておくに限ります。
今回は葉の形が決め手になって、このカエデがコハウチワカエデであることがわかりました。
葉の大きさがもう少し大きいハウチワカエデのほうは花は赤いようですが、コハウチワカエデは黄色い花のようです。地味な花ですが、たくさんぶら下がっていて、目に付きました。
シロドウダンはまだ花芽のものが多かったのですが、これは何とか開花している花です。
樹形はすんなりと細高く、白っぽい樹肌で、慣れると直ぐにわかります。
しかし、山菜として随分美味しいと言うコシアブラも、ここまで葉が展開すると食べることは出来ないでしょうね。
また瓶ガ森が見える場所に差し掛かりました。いつの間にかガスもすっかり取れて、肉眼では小屋もばっちりと見えていました。
お天気も良いし、見るもの何でも撮影しまくるので、牛歩もいいところです。
後方から歩いてくるパーティーにことごとく抜かれるのも、いつものことなのでした。
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