秋晴れの伊予富士を歩く、その5、下山
私が山頂に着いてしばらくすると、ごんちゃんと飼い主の女性も山頂にやってきました。
ごんちゃんは山頂に着いてからはリードに繋がれて、ご褒美の牛乳をもらっています。
私も、少し早いですが、この360度の展望を楽しみながらお昼にします。
コンビニで買ったお弁当の蓋を取ると、ごんちゃんが欲しかったのか、近付いてきて、奥さんにおこられました。
真正面にこんな石鎚の姿を見ながら、のんびりとお昼を食べていると、つくづく幸せを感じます。暑くもなく、寒くもなく、しかもこれほどの絶景を見ながらのお昼なんて、そうそうあるることではありません。
前回は確か7月の雪倉岳の山頂で、白馬を見ながら食べたお昼が最高でしたけど、四国の山なみを見ながら食べるお昼もしみじみとした良さがあります。
石鎚の奥には二ノ森が見え、筒上や手箱山まで一望できます。
石鎚の手前、北の方角には瓶ガ森が見えています。
瓶ガ森林道の直ぐ上に見えるピークは東黒森のようで、ここから伊予富士まで登ってこれるそうです。
いつの間にか、香川のご夫婦のご主人のほうも奥様に遅れること15分で、山頂にやってこられました。ご主人のお母さんの介護をされているのでストレスがたまると、こうして山にやってこられるのだそうです。美味しいピオーネまでいただきました。(^_^;
そんなことを話しているうちに、その東黒森から3人連れが歩いてくるのが見えます。
15分もしたら、3人の親子連れらしいパーティーが到着しました。
登りは大したことなく、水平距離があるだけなので楽そうです。
到着した方にお尋ねしたところ、1時間ほどで登ってこれたとか・・。
桑瀬峠経由のルートの半分以下の時間ですね。
お手軽登山には良いかもしれません。
瓶ガ森手前に西黒森の姿も写っています。
いつものパターンで午後からガスが出てくるのでしょうか。
おなかもいっぱいになったので、下山後の花散策もあることだし、皆さんに挨拶して私だけ先に下り始めました。
下り始めは11時45分です。
ミヤマアキノキリンソウとアサマリンドウが何度見ても素敵で、ついカメラを向けてしまいます。
最初の15分は急坂なので、ダブルストックを持ってきたのは案外正解かもしれません。
この部分からは寒風山、笹ヶ峰、ちち山の3つのピークが綺麗に並んでいるのが見えます。
普通は6月によく目にするシロバナニガナが咲き残っていました。
こちらは色は黄色ですがシロバナニガナと同じ、ハナニガナです。
立ち止まっていると、サヤサヤという笹ずれの音が聞こえます。
風が笹の葉の上を吹き渡るときの音です。
こんな音に耳を済ませたのは久しぶりです。
単独でなければ、こういうことには気づかなかったかも知れません。
山登りは五感を楽しませてくれますね。
アサマリンドウとツルリンドウの珍しいツーショットが撮れました。
後方に黄色くぼけているのは、勿論、アキノキリンソウですね。
自分としては、この日撮影したアサマリンドウの中ではいちばん好きです。
こちらは淡い紫色です。
山陰旅行で赤く色づいたナナカマドを見ましたが、四国の山のナナカマドも色づき始めていますね。
花茎の部分が赤く、黒い実と茎の赤い色の取り合わせが綺麗でした。
桑瀬峠目指して下っていたら、寒風山方面からも男の人が一人下ってくるのが見えましたが、丁度、桑瀬峠で一緒になりました。
桑瀬峠には13時7分着です。
寒風山のお花のことを単独の男性にお尋ねすると、ウメバチソウやソバナなどいろいろと咲いていますとのことです。
花を見るなら寒風山なのかもしれません。
しかし、こんな素晴らしいお天気の日には笹原歩きと展望を楽しめる伊予富士が最高だったです。
何より私の大好きなアサマリンドウがあちこちでたくさん咲いていたので、珍しい花は見られずとも大満足でした。
この後、桑瀬峠からは30分ほどで寒風茶屋まで下りました。
登山口に下ってきたのは13時40分でした。
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