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2011-07-09

盛夏直前の里山歩き、その1、カワラサイコ

もう10日も前のことになりましたが、6月28日に、久々の低山歩きをしました。

コクランの花が咲く頃なので見てこようと思ったのですが、あいにくとコクランの花には少し早かったようです。でも、思ったほど暑くなく、いい汗をかきて下山後はさっぱりとした気持ちになりました。

これは余談ですが、一昨日の夜のこと、学生時代の山登りの同好会が会誌を発行するので、山の画像があれば提供して欲しいと頼まれていたのです。手持ちの画像はそれこそ何百枚とありますが、私としては最近の山歩きでは一番印象的だった白馬~雪倉~朝日山行の中から数枚を選び出し、編集担当の方にメールで送付したのでした。

添付する画像を選ぶにあたって、そのときの山行の画像をすべて入れてあるフォルダーをチエックしていました。白馬山頂での画像を見ていたら、ふいに涙ぐんでしまいました。あのときの感動が甦ったのです。期待と不安のない交ぜになったあのときの気持ち、ロングコースを歩けるのか?という気持ち、そして歩きとおしたときのなんともいえない充足感・・・そんな諸々を一瞬にして画像が思い出させてくれました。山はやっぱり素晴らしい・・・・へとへとになって歩き通した山ほど、強烈に残っています。こういう経験をすることの出来た人生にありがとうと言いたいです。

P6283637

さて、本筋に戻って、低山の登山口に向かう際、川辺の車道を走っていったのです。

そのとき、視界に黄色い花が飛び込んできました。車を停められる場所まで行ってから、徒歩で花のところまで引き返しました。

思ったとおり、黄色い花はカワラサイコでした。

その数日前に山友達のブログで見せていただいたばかりだったので、わかったのです。

カワラサイコという名前は聞いたことがありましたが、こんなに身近に咲いているとは思いませんでした。

〇〇サイコというのはミシマサイコとかスズサイコとかありますが、本家本元はミシマサイコです。カワラサイコはミシマサイコと根が良く似ていると言うので、その名が付き、スズサイコは全体の姿がミシマサイコに似ているのでその名が付いたそうです。

P6283640 カワラサイコの花です。

日当たりの良い河原や砂地に生える多年草とあります。

バラ科キジムシロ属です。花だけを見るとキジムシロと言われても納得しそうですね。

P6283637_2 キジムシロの仲間は同定に悩むのですが、カワラサイコだけは羽状複葉の葉を見ると間違うことがありません。

それに花の時期もこれは暑い時期に咲くのですね。

P6283645 登山口にはその日も20代近いくるまがとまっていて、最近はびっくりするほど人気の山となりました。

27年ほど前に当時小さかった娘や息子を連れて登ったことがありますが、行きも帰りも誰一人として会うことがなかったことを考えると隔世の感があります。

登山口付近には早くもアキノタムラソウが咲き始めています。

この花、アキノとはつきますが、夏前から咲いている花なのです。

P6283647 リュウノヒゲに花が咲いています。

6月以降は低山に登ることはあまりないので、滅多に見ない花かもしれません(^_^;

低い場所で咲いてるので撮影が難しいのですが、清楚な綺麗な花ですよね。

P6283654 石の上にヤマモモの実が落ちていたので、水で洗って齧ってみました。

なかなかいけます。

自宅近くの車道の街路樹はヤマモモで、季節になると道端に実が落ちてますが、さすがに車道に落ちたのは食べる気になれません。

P6283658 辺りを見回すと、実のなった木が見えました。

街路樹以外で、山に自生したヤマモモに実がなっているのを見たのは,意外にも初めてでした。

子供の頃、田舎に育ったのですが、周囲の子がクワの実やヤマモモの実を食べたというのを聞いて育ったはずなのに、なぜか、どちらもたべた記憶がありません。

池になるヒシの実はちょくちょく採ってきて食べたものですが・・・。

ヤマモモでもう一つ思い出すのは宮尾登美子の小説で「櫂」。

冒頭に楊梅(やまもも)売りの描写があって、それを読むと味をあまり知らない私でも思わず、食べたくなったものでした。

最近では地元スーパーでたまに見かけることがありますね。

P6283660 いつもの道を登っていると、ウツボグサに混じって、なにやら白い花が見えます。

遠めにはシロツメクサ?と思っていたのですが、近づくとウツボグサの白花でした。

P6283661 もう6,7年も前のことになりますが、この山に登る人がまだこんなに多くなかった頃は初夏にもたまに登っていました。

その頃もウツボグサが咲いていましたが、白花を見た記憶がありません。

いつの間に咲くようになったんでしょう。

P6283668 それにウツボグサもずいぶん増えて、これだけの群生はあまり他では見ないように思うのですが・・。

P6283671 やはり低山に多いタカトウダイも咲いています。

そんな季節なんですね。

P6283676 トウダイグサの仲間は好きな花で、ナツトウダイやイワタイゲキなどもお気に入りです。

P6283678 アキノタムラソウで蝶が吸蜜していました。

セセリチョウの仲間のようですが、翅の内側が見えないので、よくわかりません。あまり見たことがないチョウです。

P6283681 道端にユリの株を見つけました。

この山でユリなんか見たことあったかな~?

ムカゴがあるのでオニユリかも知れません。

花の時期に確認してみたい気もしますが・・・。

P6283683 ヤブコウジの花芽が綺麗な色をしていました。

花は今からですね。

コメント

おはようございます。
宮本さんの掲示板でもいつも此方では珍しい花を見せてもらっています。

私は体力もなく、軟弱者ですので、高い山は登れません。
うらやましく拝見しています。

keitann様 こんにちは
白馬-雪倉-朝日・・・・華やかな響きがありますね。
これのレポートは去年のことでしたか?
それを羨ましく拝見した記憶がよみがえりました。
記憶を辿り感傷に浸れるなんてお若い証拠です。
涙ぐむと言えば、最近は涙腺が弱くなりましたね。
昔は泣くのは恥と思い、ぐっと堪えたものでしたが、最近は感情に正直になってきてしまいました。

カワラサイコはまだそれと判って出会ったことはありませんが、きっとこれまでに見てはいるのでしょうね。
そうそう我が家のオニユリは今朝、初花が咲き出しました。
今年はたくさん花が付くようです。
先ほど遠くでクマゼミがほんの短い時間鳴きましたがこれから本格的に炎暑がやって来そうですね。

こんにちは。
keitannさんの素晴らしい人生に乾杯です。
ウツボグサに白花があるとは驚きです。これだけの群生になると、白花が出てくる確率も高くなるんでしょうかね。私も見てみたいですが、こちらは群生というほどのものではなく、難しそうです。

さなえさん、こんばんは。

四国と日本海側では植生もかなり違いますね。
こちらから見ると、雪のおい地方には魅力的な植物が多いように見えるのですがないものねだりなんでしょうね。

山登りは特別な技術もいらず、歩く早さも各自に適した速さでいいですし、誰でもが楽しめるような気がしていましたが、私の周囲でも病気を持っていたり、更年期に悩んだりと、意外と山歩きが無理な人もいらっしゃるようです。
足の故障などということでなければ、通常の倍ぐらいの時間をかけて登られるのも一つの手段ですね。

ぶちょうほう様、こんばんは。
白馬に登ったのは、もう2年前のこととなりました。

あのときは見られた花の種類もさることながら、一日の行動時間が10時間近くに及んだ歩きが、一番印象に残っています。
人も少ないですし、それだけに自然が色濃く残っていました。

私自身も、最近は思いがけないときにふと涙することが多くなりました。人生の残りも少なくなったら、虚勢を張る必要もないし、泣きたい時に泣き、笑いたいときに笑えばいいですね。
カワラサイコは私も初見でした。
ありそうで、意外と見かけない花ですね。
オニユリも名前はよく聞きますが、実物をあまり見ません。コオニユリが多いですね。
うちの庭では冬に植えつけたヤマユリが良い香りで咲いていますよ。

多摩NTの住人様、こんばんは。
ウツボグサの白花は私も初見だったのです。
ありそうでないですよね。
以前登ったときは見てないので、いったいいつから咲くようになったのか不思議です。
突然でてくるのかもしれませんね。
ウツボグサ自体はこちらでは結構見かける花なんですよ。

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